2012/08/07号◆各界のトピック「癌サバイバーに科学を:ワークショップが1つの節目に到達」 | 海外がん医療情報リファレンス

2012/08/07号◆各界のトピック「癌サバイバーに科学を:ワークショップが1つの節目に到達」

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2012/08/07号◆各界のトピック「癌サバイバーに科学を:ワークショップが1つの節目に到達」

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NCI Cancer Bulletin2012年8月7日号(Volume 9 / Number 16)

日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~
PDFはこちらからpicture_as_pdf
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◇◆◇ 各界のトピック ◇◆◇

癌サバイバーに科学を:ワークショップが1つの節目に到達

癌サバイバーシップのシリーズ「がんとともに、がんを通じて、がんを乗り超えて生きる(Living With, Through, and Beyond Cancer)」が、最近、その10年目のセッションを終えた。電話会議への参加者は記録的な数に達した。この無料のワークショップでは、過去10年にわたり、癌治療が終わった後の不安や問題に対処する実用的な情報を、癌サバイバーやその友人、家族、医療関係者に提供してきた。

今年のシリーズで開催した4つのワークショップへの参加者は1万人を超えたと、ワークショップ主催協力者であるCancerCare教育・訓練担当ディレクター、Dr. Carolyn Messner氏は報告した。1時間以上に及ぶ各セッションには3,000人以上がアクセスした。

サバイバーの1人は、ワークショップにこのような感想を寄せた。「とてもよかったです。私の生活上の問題について、専門家の方々や、専門家に質問する他のサバイバーたちが、直接話しかけてくれているように感じられました」。

このほか、疲労や睡眠障害の対処法に関する去年のワークショップに参加した別の参加者も、「ワークショップで教わった心身療法をいくつか試してみたら効果がありました!おかげでよく眠れるようになりました」というコメントを寄せている。

NCIが当初ランスアームストロング財団(現LIVESTRONG)とともにCancerCareに参加してサバイバーシップのシリーズを設立したのは、「もっと最先端の科学を大勢の人々が見聞きできる場で紹介することができる」からであったと、NCI癌サバイバー支援室のディレクター、Dr. Julia Rowland氏は説明した。「科学を紹介するだけではなく、研究者が研究成果を専門家以外の一般の人々に説明する場があること、またそうすることで研究者が一般の人々にとって、ずっと身近な存在になっていることが素晴らしいのです」。

これまでのワークショップの電話会議には、二十数カ国以上からの参加者があった。「このプログラムに世界中からのアクセスがあることには本当に感銘を受けています。世界各国でこのような情報に対する需要が高まっていることを反映しているのだと思います」と、Rowland氏は続けた。

現在の計画委員会は、設立にかかわった3つの機関のほか、提携機関であるアメリカ癌協会、Intercultural Cancer Council、Living Beyond Breast Cancer、National Coalition for Cancer Survivorshipが率いている。

各ワークショップでは、最初に癌サバイバーか介護者の視点による30分間のプレゼンテーションを行うとMessner氏は言う。たとえば、今年に実施された「喜びを取り戻し、意味を見出す(Recapturing Joy and Finding Meaning)」というワークショップでは、15年の癌サバイバー歴があり、コネチカット大学でサバイバーシップも研究しているDr. Keith Bellizzi氏が、サバイバーとしての観点から話をした。「自分の癌体験を伝え、自分にとって癌体験の意味を理解することが、治癒の過程でどれほど重要であったかについて話し合ったのです」と同氏は話す。

サバイバーの意見に続いて、2人の専門家がワークショップの議題に関連して最新の証拠に基づく知見を簡潔に紹介する。

各セッションの残り時間では、ワークショップ参加者の質問による活発な討議が行われる。Messner氏によると、「すべての参加者の質問を取り上げることはできませんが、かなり多くの質問を取り上げます」という。「質問を事前に選別したりはしません。これはプログラムの本当にハラハラさせられる別の一面です。どんな質問が来るか、どのように対処したいかを前もって考え、準備しなくてはなりません」。

めったにないことではあるが、ワークショップで専門家がすばやく回答できなかった質問については、CancerCareの無料ダイヤル(1-800-813-4673)又はNCIの癌情報サービス(1-800-4-CANCER)に引き継がれる。

会議の出席者から寄せられた提案や感想を参考にして、翌年のワークショップの議題を決定すると、Messner氏は説明する。数年前には、このシリーズに1つワークショップを追加し、毎年介護者が直面する問題について話し合うための場としている。

2013年の癌サバイバーシップシリーズで取り上げる議題と登壇者は12月に発表される。

— Bill Robinson

2012年ワークショップの記録とポドキャストはオンラインで入手できる(それ以前の各年についても同様)。
・サバイバーシップのストレスに対処する心身療法(Using Mind/Body Techniques to Cope with the Stress of Survivorship
・喜びを取り戻し、意味を見出す(Recapturing Joy and Finding Meaning
・介護者の役割と責任を変化させる(Changing Roles and Responsibilities for Caregivers
・治療後のニューロパチーの管理(Managing Post-Treatment Neuropathy

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市中芳江 訳
東 光久 (血液癌・腫瘍内科領域担当/天理よろづ相談所病院・総合内科) 監修
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