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認知障害を有する小児癌サバイバーに対しメチルフェニデートが有効である可能性

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認知障害を有する小児癌サバイバーに対しメチルフェニデートが有効である可能性

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脳腫瘍または急性リンパ性白血病(ALL)の治療を受けた患児において、メチルフェニデートは認知障害に対し長期的に有効であることが最近の試験で示唆された。本試験成績はJournal of Clinical Oncology誌に掲載された。[1]

 

小児癌の生存率は高率であり、小児期および思春期患児が5年以上生存する確率は80%に達する。これらの小児癌経験者では晩期性副作用として神経認知障害(知的機能障害)が認められることがあり、生活の質や日常生活における総合的機能に影響を及ぼす。中枢神経系癌(脳および脊椎腫瘍)の小児サバイバーでは、脳腫瘍の発生部位や実施した治療に関連する神経認知機能障害が認められることがある。また、頭蓋放射線照射療法を受けたALL経験者やほかの小児癌経験者においても、神経認知障害が認められることがある。この患児群では、学習障害を検知し適切な介入を行うため徹底した観察が重要である。

 

メチルフェニデートは注意欠陥多動性症障害(ADHD)および傾眠症(ナルコレプシー)の治療に用いられる。本剤は小児癌経験者の注意障害の緩和に短期的に有効であることが試験で示されてきた。[2]

 

今回の試験では、脳腫瘍またはALLの経験小児を対象とし、メチルフェニデートの長期投与について有効性評価を行った。本試験では、本剤を12カ月間投与した脳腫瘍経験小児35人およびALL経験小児33人について、無投与の脳腫瘍経験小児31人およびALL経験小児23人を対照に比較評価した。両群とも下記項目を評価した。

• 集中力
• 学業
• 社交スキル
• 行動障害

 

メチルフェニデート投与群患児では、両親、教師、自身の報告による集中力評価に加え、両親の報告による社交スキル及び行動障害に改善が認められた。一方、対照群の患児では、両親の報告による集中力および社交性の評価に改善が認められるのみであった。両群とも学業の改善は認められなかった。

 

研究者らは、脳腫瘍またはALLの経験者にメチルフェニデートを12カ月間投与することで集中力および行動障害に改善が認められた、と結論づけた。

 

参考文献:

[1] Conklin HM, Reddick WE, Ashford J, et al. Long-term efficacy of methylphenidate in enhancing attention regulation, social skills, and academic abilities of childhood cancer survivors. Journal of Clinical Oncology [early online publication]. September 13, 2010.
[2] Conklin HM, Khan RB, Reddick WE, et al. Acute neurocognitive response to methylphenidate among survivors of childhood cancer: A randomized, double-blind, cross-over trial. J Pediatr Psychol. 2007;32:1127-113

 


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原文掲載日

翻訳菅原 宣志

監修寺島 慶太(小児血液腫瘍・神経腫瘍学)

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