ジェムザールとプラチナ製剤は胆道癌の標準的治療

キャンサーコンサルタンツ
2007年4月

ジェムザール+プラチナ製剤は、標準的な胆道癌の治療薬である。当該文献のレビューに基づいて、ドイツからの研究者らは、ジェムザール(ゲムシタビン)+プラチナ製剤が現行の標準的な進行胆道癌患者の治療薬であることを結論としてまとめた。この研究の詳細は、British Journal of Cancer誌2007年3月26日号に掲載されている。

米国では、毎年約7,200人が新たに胆道癌と診断されている。毎年、3,600人が胆道癌で死亡することになり、これは、癌による死亡全体の約1%を占める。周知の通り、胆道癌は、特に唯一の根治治療法である手術が不成功に終わった後では、治療が困難である。

この研究に参加した研究者らは、1985年から2006年に公表された進行胆道癌の治療に対する化学療法の第2相試験についてレビューを行った。これらの研究は、合計2,810人の患者を対象としている。それによると、全奏効率は22.6%で全コントロール率は57.3%(CR,PR、および不変)であった。生存期間は奏効率及び全コントロール率と相関性があった。胆嚢癌の発症例は、胆管細胞癌の発症例よりも奏効率は良いが生存期間が短いことを、著者らも報告している。ジェムザールとプラチナ製剤も含めた各研究で最高奏効率及び制御率が観察された。

コメント

これは胆道癌の発症例の治療にあまり経験のない医師らにとっても有益である。

参考文献:

Eckel F. and Schmid RM.
Chemotherapy in advanced biliary tract carcinoma: A pooled analysis of clinical trials. British Journal of Cancer 2007;96:896-902.


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翻訳担当者 藤井 哲、Oyoyo

監修 林 正樹(血液・腫瘍医)

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