Campathは慢性リンパ球性白血病(CLL)の初期治療でクロラムブシルに対し優れた奏効

キャンサーコンサルタンツ
2006年8月

2006年ASCO(米国臨床腫瘍学会)年次総会で最近発表された結果によれば、Campath(アレムツズマブ)はB細胞CLLの初期治療としてChlorambucilと比較して有意に優れた制癌奏効を示し、副作用は忍容できるものであった。

CLLは成人白血病の最も一般的な型である。アメリカ癌協会は今年約8,000人がCLLと診断されるであろうと推測している。米国では現在約60,000人がCLLと共存している。

CLLは異型リンパ球を産生する性質を持っている。リンパ球はB細胞、T細胞という二つの型の細胞に分けられる特異免疫細胞である。これらの細胞は骨髄で産生され体が感染症と闘うのを助けるためおのおの特別な働きをする。

CLLの症例の大多数は成熟Bリンパ球から起こり、この成熟Bリンパ球は正常なものよりはるかに長生きする傾向がある。

Bリンパ球は血液、骨髄、リンパ節、脾臓に蓄積するためこれらの部位で密集し血液と免疫細胞の形成や機能の抑制を引き起こす。さらに癌性リンパ球はそれ自身正常な機能をせず体が感染症と闘う能力をさらに減退させる。

CampathはB細胞を標的としたモノクロナール抗体である。それはB細胞の特定部位に結合するようにデザインされ、結合した細胞を免疫組織が攻撃するように働きかける。

Campathには追加的な生物学的特質がありB細胞の破壊をもするであろうとさらに評価されている。

CampathはFludaraR(フルダラビン)治療を受けた後またはアルキル化薬と呼ばれる他の化学療法の後に進行したB細胞CLL患者の治療として現在承認されている。

研究者はCLL患者の初期治療でCampathと一般に使われる化学療法薬chlorambucilを直接比較する第3相臨床試験をFDAの審査に先立って最近実施した。
この試験は先行治療を受けなかったが癌が進行している297人の患者を対象とした。

Campathで治療された患者の方がchlorambucilで治療された患者より全制癌奏効率が27%改善した。(それぞれ83%対56%)

奏効の独立審査(IRR)では、治療困難とみなされた患者グループである11q欠失のある患者で、有意に高い奏効率が示された。また13q欠失のある患者で検出可能癌細胞の完全消失(完全寛解)や総合制癌奏効率が有意に高かった。

研究者はCampathにおける副作用は忍容可能範囲であると述べた。

二つの患者グループ間の無進行生存期間や全生存期間を決定するためにこの試験でより長期のフォローアップが継続されるであろう。

研究者は進行性B細胞CLLを患う患者の初期治療としてCampathの使用はchlorambucilと比較した場合有意に優れた奏効を示し、副作用は忍容できると結論付けた。

B細胞CLLのファーストライン治療を含むようCampathの適用を拡大させる可能性のために、無進行生存期間と安全性を含んだフォローアップ結果が将来FDAに提出されるであろう。

参考:

Hillmen P, Skotnicki A, Tobak T, et al. Prelminary Phase III Efficacy and Safety of Alemtuzumab vs Chlorambucil as Front-Line Therapy for Patients with Progressive B-Cell Chronic Lymphocytic Leukemia (BCLL). Proceedings from the 42nd annual meeting of the American Society of Clinical Oncology. June 2006. Atlanta, GA. Abstract #6511.


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翻訳担当者 内村 美里人

監修 林 正樹(血液・腫瘍科)

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