ナースプラクティショナーや医師助手の役割拡大は、予測される腫瘍医不足への対処に役立つ
癌患者の治療におけるNPPの活用は有益であることを示す調査結果
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バージニア州アレクサンドリア-腫瘍科診療所においてナース・プラクティショナーや医師助手の役割を拡大することが、予測される腫瘍医不足への効果的な対応法であることが、米国臨床腫瘍学会(ASCO)の最近の調査でわかった。Susan G. Komen for the Cure®から資金援助を受けた「共同医療実務管理に関する調査(Study of Collaborative Practice Arrangements )」(SPCA)の結果が、Journal of Oncology Practice誌に本日発表された。
「予測される専門医不足に備えて、ASCOは、腫瘍科治療を変えていくだけではなく、高レベルの治療を確実に維持するための解決策を模索しています」と、ASCO会長のMichael P. Link医師は述べた。「医療現場は、ナース・プラクティショナーや医師助手との共同診療を進めることで腫瘍科医療を拡大しつつあるということが、今回の調査で示されました。小児腫瘍科では、すでにナースプラクティショナーは診療における重要な役割を担っており不可欠な存在です」。
2007年のASCOの調査によると、2020年までに腫瘍医による診察の需要が48%増加すると見込まれており、最大4000人の癌専門医不足が予測されるが、その一方で腫瘍医の増加はわずか14%にすぎない。これは、2030年までに65歳以上の米国人が倍増し、癌患者あるいは癌サバイバーが81%増加することによる。
一般的にはナース・プラクティショナーや医師助手という、医師以外の医療従事者(NPP)を腫瘍科診療所で一層活用することが、腫瘍科医療に対する需要と供給の差を縮める方法であるとASCOはみなし、それが実行可能な解決策であるかどうかを判断するため、2009年に「共同医療実務管理に関する調査」を委託した。Altos Solutions社の一部門であるOncology Metricsが、226カ所の地域および病院ベースの腫瘍科診療所を対象に独自の全国調査を行った。この調査結果を用いて33カ所の多様な診療所を特定し、医師、NPP、患者を対象にさらに綿密な二次調査を行った。二次調査終了後、NPPとのグループ・インタビューおよび個人面接を実施し追加情報を集めた。
一次ならびに二次調査の結果によると、最も一般的な診療モデルは、NPPが単独で患者を定期的に診察するが、医師は診療所に常時勤務しているというモデルであった。33カ所の診療所で二次調査を受けた集団では、患者の98%が医師の代わりにNPPの診察を受けていることを認識しており、患者の全体的な満足度評価は92.5%であった。また、NPPが医師全員と共に多様な患者の治療に当たっている診療所では、NPPが何人かの特定の医師のみと共同で治療を行っている診療所よりも生産性が19%高かった。
「治療に対する患者の高い満足度に加え、腫瘍科医療の提供に対する医療従事者の満足度から判断すると、腫瘍医およびNPPが提供した協調的・総合的な癌治療は、非常に成功したモデルだと言えるでしょう」と、この調査を指導したASCOの労働力諮問委員会(Workforce Advisory Group)の副委員長であるDean Bajorin医師は述べた。「ナース・プラクティショナーや医師助手向けの正式な腫瘍学研修を確立するといった追加対策は、腫瘍科診療所が全国的な癌医療の需要増加に対処していく上で、治療の効率と患者体験を向上させるのに役立つでしょう」。
本調査は、がん撲滅基金(The Conquer Cancer Foundation)、ASCO、Susan G. Komen for the Cure®による歴史的な共同研究の一部で、Komen財団は米国における癌治療の質を高めるために考案されたプロジェクトやプログラムに1000万ドルの資金援助を行っている。
本調査の資料については、Aaron Tallent aaron.tallent@asco.org または 571-483-1371まで。
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