鎌状赤血球症の治療法として幹細胞移植の有効性が裏づけられる | 海外がん医療情報リファレンス

鎌状赤血球症の治療法として幹細胞移植の有効性が裏づけられる

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

鎌状赤血球症の治療法として幹細胞移植の有効性が裏づけられる

キャンサーコンサルタンツ

このほど、HLA適合血縁同胞(兄弟姉妹)間幹細胞移植(SCT)を受けた鎌状赤血球症患者のうち90%を越える人が、治療後3年間、再発なく生存しており、おそらく治癒したとされるとの報告があった。

 

本報告では、1986年から2013年にかけて23カ国に所在する88の医療センターで、HLA適合同胞間幹細胞移植治療を受けた鎌状赤血球症患者1,000人の解析結果をまとめている。患者の平均年齢は9歳(1歳から54歳)で男女比はほぼ同じであった。SCT治療を行ったいちばんの理由は脳卒中の病歴であった。

 

本解析に含まれる患者1,000人のうち、3年全生存率は94%であった。骨髄由来、末梢血由来の幹細胞のいずれでも良好な結果が得られたが、多変量解析の結果、幹細胞ソースとして骨髄の方が有意に生存率を向上させたことがわかった。さらに解析を進めた結果、移植時に低年齢であること、骨髄由来または臍帯血由来の幹細胞を使うこと、また2000年以降の移植であることが、それぞれ個々に生存率の向上に関連しており、移植の安全性は時とともに改善していることを示唆している。

 

SCTの既知の合併症は、移植片対宿主病(GVHD)であり、急性のGVHDと慢性のGVHDの割合は、それぞれ14.4%と13.3%であった。死亡した患者は全部で67人、骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植を受けた患者のそれぞれ6%、21%、1%であった。移植に関連しているとみられる死亡は59人であった。死因は59人のうち24人では不明、14人では感染症、12人では毒性、9人ではGVHDと関連していた。

 

本データは、年齢が全生存の独立予測因子であることから、重症の鎌状赤血球症患者に対しては早期に造血幹細胞移植のために専門医に紹介する必要性を強調している。

 

参考文献:
Cappelli B, et al “Hematopoietic stem cell transplantation from HLA identical sibling for sicke cell disease: An international survery on behalf of Eurocord-Monacord. EBMT Pediatric Disease Working Party and CIBMTR” ASH 2015; Abstract 541.

 


  c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved.
These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein.
Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc.
本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。
Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。

原文掲載日

翻訳大木勝弥

監修吉原 哲(血液内科・細胞治療/兵庫医科大学)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 五十音 アルファベット 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他