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バンデタニブのFDA承認

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バンデタニブのFDA承認

原文 2011/04/07掲載 2013/07/03更新

臨床試験情報、安全性、投与法、薬物間の相互作用および禁忌などの全処方情報がFull prescribing information(英文)で参照できます。

・切除不能、局所進行性・転移性髄様甲状腺癌の治療に対する承認(2011/04/06)

2011年4月6日、米国食品医薬品局(FDA)はキナーゼ阻害剤であるバンデタニブ錠(バンデタニブ錠、製造販売元:アストラゼネカPLC)について、切除不能、局所進行性または転移性の髄様甲状腺癌患者における症候性または進行性癌の治療薬として承認しました。無痛・無症状、または進行の遅い髄様甲状腺癌患者に本剤を用いる場合は、治療に関連するリスクがあるため、慎重に検討する必要があります。

今回の承認は、切除不能であり局所進行性または転移性の髄様甲状腺癌患者を対象に実施した、国際共同多施設ランダム化二重盲検試験の成績にもとづいています。患者は、バンデタニブ 300 mg/日(n=231)、またはプラセボ(n=100)のいずれかの経口投与群に無作為に割付けられました(2:1)。主要目的として、バンデタニブがプラセボと比較し無進行生存率(PFS)の改善を示すこととしました。その他の評価項目として、全生存(OS)および奏効率(ORR)の評価を実施しました。画像データの独立した中央での盲検審査により、PFSおよびORRを評価しました。 治験責任医師による疾患進行の客観的評価を受けた時点で、患者は非盲検のバンデタニブ投与を選択できるものとしました。

バンデタニブ群では、プラセボ群と比較してPFSの改善が認められました(HR=0.35、95%CI:0.24-0.53、p<0.0001)。部分集団解析で同様にPFSの改善が認められたのは、症状のある患者(HR=0.31、95%CI:0.19-0.53)と登録前の6カ月以内に疾患進行が見られた患者(HR=0.41、95%CI:0.25-0.66)でした。PFSの主要解析で、患者の15%が死亡しており、OSに有意差は認められませんでした。ORR については、バンデタニブ群では44%であったのに対し、プラセボ群では1%でした。また、認められた奏効はすべて部分奏効でした。

QT延長、トルサード・ド・ポアンツおよび突然死に関しては、本剤の添付文書の枠つき警告に記載されています。バンデタニブの半減期が19日と長いため、心電図および血清カリウム、カルシウム、マグネシウム、TSH の各値については、ベースライン、投与開始後2~4週目と8~12週目、更にその後は3カ月ごとに測定しました。下痢が認められた患者では、電解質および心電図の観察回数を増やす必要がある場合もありました。本剤の供給を制限するプログラムであるバンデタニブリスク評価・軽減戦略(Risk Evaluation Mitigation Strategy Program)によって認可された薬剤師および薬局に限定し、本剤の処方および交付を可能としました。

最も多かった(20%以上)グレード1~4の有害反応として、下痢・大腸炎、発疹、ざ瘡様皮膚炎、悪心、高血圧、頭痛、疲労、食欲減退および腹痛が認められました。患者の20%以上で見られた臨床検査値異常には、カルシウム値低下、ALT値上昇、およびグルコース値低下がありました。最も多かった(5%以上)グレード3~4の有害反応として、下痢・大腸炎、高血圧および高血圧性クリーゼ、QT延長、 疲労、並びに発疹が認められました。バンデタニブ群で、患者が死亡に至った有害反応(n=5)として、呼吸不全、呼吸停止、誤嚥性肺炎、不整脈を伴う心不全、および敗血症が認められました。また、カットオフ日時点で、バンデタニブ群で患者2人の死亡 (突然死、心肺停止による死亡が各1人)が報告されています。

バンデタニブの推奨用法・用量は経口投与で300 mg/日ですが、腎機能に関して中等度(クレアチニン・クリアランスが30~50 mL/分)または重度(クレアチニン・クリアランスが30 mL/分未満)の障害がある患者に対しては、初回投与量を200 mgまで減量します。

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菅原 宣志 訳
金田 澄子(薬学) 監修
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この薬剤情報のサマリーは、FDA抗腫瘍薬製品室長のRichard Pazdur医師により作成されています。米国食品医薬品局(FDA)とは米国保健社会福祉省(HHS)の一部門で、新薬その他の製品の安全性と有効性を確保するための機関です。 (FDA:医薬品・医療機器の承認方法の理解(原文)を参照。
FDAの使命は、安全かつ有効な製品の迅速な市場流通を促し、流通後も継続的に製品の安全性を監視することによって、国民の健康を守り、推進することです。

 

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