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HIVとインフルエンザウイルスは、構造的な設計が類似している

米国国立がん研究所(NCI)ニュースノート

原文掲載日:2013年10月23日

 

細胞に感染するために、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はエンベロープ・グリコプロテイン・スパイクと呼ばれるタンパク質を用いてウイルス自体を付着させ細胞膜に融合する。米国国立癌研究所(NCI)の研究者達がクライオ電子顕微鏡を用いて前融合状態での、このスパイクの構造を明らかにした。  実験では、このスパイクは3つのα-ヘリックス(タンパク質断片)の束によって、互いに結合していることが示された。スパイクが細胞の表面にある受容体に結合する時に活性化して、スパイクの外側の部分がヘリックスの束から旋回し離れていた。この再配列によって、スパイクはHIV感染の過程を開始することが可能になる。このHIVスパイクの活性化モデルは、他のエンベロープを持ったウイルス、例えばインフルエンザウイルスのモデルと類似している。これらのウイルス間の驚くべき相関性は、新規治療法を開発している研究者達に対して、研究への新たな道を開くことを可能にする。

 

本研究は、NCI癌研究センターのSriram Subramaniam博士と共同研究者達によって実施され、Nature   Structural and Molecular Biology誌2013年10月23日号に掲載された。インフルエンザウイルスのスパイクの分子構造に関するこれまでの知見は、主にX線結晶学から得られていたが、Subramaniam博士のチームはクライオ電子顕微鏡を用いてHIVのスパイクについての研究で、前融合状態と活性化状態の両方の構造を明確にした。さらに、研究者達はクライオ電子顕微鏡を用いて、各種の多重タンパク質複合体が、いかにして細胞内信号伝達に重要であり、代謝が構築されるのかについて、また、これらの複合体がどのように癌のような疾患に変化するのかを明確にした。

 

原文
 

翻訳松川深玲

監修辻村信一 (獣医学/農学博士、メディカルライター/株式会社メディア総合研究所)

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