ザクティマは遺伝性甲状腺髄様癌に顕著な効果を示す | 海外がん医療情報リファレンス

ザクティマは遺伝性甲状腺髄様癌に顕著な効果を示す

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

ザクティマは遺伝性甲状腺髄様癌に顕著な効果を示す

キャンサーコンサルタンツ
2010年1月

ザクティマ(バンデタニブ)は転移性の遺伝性甲状腺髄様癌患者の治療に顕著な効果を示すと、米国国立癌研究所の研究者らが報告した。この研究についての詳細は2010年1月11日、Journal of Clinical Oncology誌オンライン版に掲載された。

 

甲状腺癌は外科手術とヨード131で治療するが、これらの治療が奏効しない患者に放射線治療や化学療法を施してもほとんど効果はない。そのため、従来の治療法が効かない患者には新たな治療法が必要となる。最近の研究では、マルチキナーゼ阻害剤(複数のリン酸化酵素の阻害剤)ネクサバール(ソラフェニブ)とチロシンキナーゼ阻害剤アクシチニブが進行甲状腺癌患者に有効であることが明らかになった。

 

ザクティマは血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)と上皮成長因子受容体(EGFR)の阻害剤である。同薬は、チロシンキナーゼ阻害剤として、特定の種類の甲状腺癌の病態に重要な役割を果たしているRET遺伝子のチロシンキナーゼの活性を阻害する。また、同薬は甲状腺癌の治療薬としてオーファンドラッグ認定を受けているが、その有効性を第1、2相試験で実証し、発表したのは今回の研究が初めてである。

 

今回の研究では、切除不能な局所進行性または転移性の遺伝性甲状腺癌患者30人を対象とした。部分奏効率は20%、53%の患者において24週以上の腫瘍が安定状態であった。全病勢コントロール率は73%であった。著者らは、「バンデタニブは持続的かつ客観的な対腫瘍効果と病勢コントロール効果を示し、その毒性プロフィールは対処可能なものであった」と述べた。

 

コメント:これらのデータ及びネクサバールとアクシチニブに関するデータは、低分子標的治療薬が甲状腺癌の治療に重要な役割を果たす可能性があることを示唆している。

 

参考文献:
[1] Wells AS, Gosnell JE, Gagel RF, et al. Vandetanib for treatment of patients with locally advanced or metastatic hereditary medullary thyroid cancer. Journal of Clinical Oncology [early online publication]. January 11, 2010.

 


  c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved.
These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein.
Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc.
本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。
Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。

翻訳杉浦

監修寺島 慶太(小児科医/テキサス小児病院)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  2. 2BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  3. 3リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  4. 4若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  5. 5ルミナールA乳がんでは術後化学療法の効果は認められず
  6. 6FDAがCAR-T 細胞療法Yescartaを成人大...
  7. 7コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  8. 8乳がん治験薬エンドキシフェン、NCIの支援により研究...
  9. 9濾胞性リンパ腫治療の新時代
  10. 10脊髄転移に対する組織内レーザー温熱療法

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他