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FDAが成人喫煙者に禁煙を促す公的教育キャンペーンを開始

  • 2017年12月20日
  • 発信元:米国食品医薬品局(FDA)

「Every Try Counts」(一つ一つの試みが功を奏すの意)のキャンペーンは、可燃性タバコによる病気や死亡を減らすためのFDAの包括的計画に基づいている。

 

本日、米国食品医薬品局(FDA)は、禁煙の健康上の利点を強調した支援メッセージを通じて喫煙者に禁煙を促すことを目的とした成人の禁煙教育キャンペーンを発表した。これらのメッセージは、ガソリンスタンドやコンビニエンスストアに表示される予定である。そこでは、喫煙者がタバコに引き付けられるきっかけが多く、また、一般的にタバコの広告が掲載されている販売場所である。

 

「Every Try Counts」キャンペーンは、昨年禁煙を試みたが失敗に終わった25〜54歳の喫煙者を対象としている。来月、35ヵ国の米国の市場で2年間のキャンペーンが開始され、印刷物、デジタル、ラジオ、そして自宅外での広告、たとえば看板などに掲載され取り上げられる。

 

「米国では、喫煙がいまだに予防可能な病気と死亡の主な原因です」と米国の海軍軍医中将であるJerome M. Adams(医学博士及び公衆衛生学修士)は述べ、「軍医総監として、より多くのアメリカ人が禁煙し、タバコ使用に伴う害を防ぐよう促すためには、FDAの「Every Try Counts」をはじめとする持続的かつ包括的な活動が不可欠であると考えます」と話した。

 

「Every Try Counts」キャンペーンは、最も重要な場所、つまりタバコの販売所で、次のタバコの箱を購入するか再考させるように促す。「タバコ会社はこれまで長い間、コンビニエンスストアやガソリンスタンドで広告を使って商品を宣伝してきましたが、私たちはその代わりに喫煙者に禁煙を応援するため、同じスペースを使用する予定です」と、FDA委員長Scott Gottlieb博士は語った。また、「FDAは可燃性タバコをやめるように支援し、ニコチン中毒を減らす包括的な政策を実施することによって、タバコに関連する病気や死亡を減らすことに全力で取り組んでいます。私たちの目的は、ニコチンを依然として望んでいる、または必要としている成人のために潜在的に有害ではないタバコ製品の開発を促進しながら、タバコ自体を最小限の中毒性にするか、もしくは中毒性をなくすことです。同時に、FDAが認可した禁煙を支援する薬用ニコチン製品がより多く入手され、使用されるように新たな措置も講じています」と話した。

 

毎年米国で48万人の死亡に喫煙が関連していると推定されている。成人での使用率低下にもかかわらず、2015年では米国の成人の15%(3650万人)が喫煙者であった。これらの成人喫煙者の3人に2人(2200万人を超える)が、禁煙したいと話している。55%を超える成人喫煙者が2015年に禁煙を試みたが、約7%しか成功しなかった。

 

「Every Try Counts」では、それぞれが禁煙を試みること自体を成功への積極的なステップとしてほめたたえることを目的としている。なぜなら、研究結果から、以前に辞めようとした人は再度禁煙を試みる可能性が高く、何度も辞めようとした人は完全に禁煙できる可能性がより高いことが示されているからである。このキャンペーンでは、ポジティブなメッセージに加えて、場所が重要かつユニークな役割を担う。広告はタバコの売り場である様々な場所に設置される。例えば、それは給油ポンプであったり、正面口、レジや棚など売り場の環境の周りにある場所である。調査によると、店内のディスプレイやその他のタバコ広告は、予定外のタバコの購入を誘発し、禁煙をより困難にする可能性があることを示している。同じ場所に広告を置くと、タバコを購入する衝動を妨げ、代わりにさらに禁煙する意欲を促すのに役立つ。

 

「小売業のタバコ広告は、喫煙の強い衝動を引き起こし、禁煙しようとする人々の間で喫煙の再開を促します。このキャンペーンは、各喫煙者に、再び禁煙をしようという自信を高め確信を持たせることを目的として、そのような場所で喫煙者に意欲的なメッセージを提供しています」と、FDAのタバコ製品センター長であるMitch Zeller博士は述べている。また、「タバコに関連した死亡や病気のリスクを減らし、タバコを吸うことなくより健康的な生活を送ることができる日が近づくことから、喫煙者は禁煙の試みを心地良く感じてほしい」とも話した。

 

FDAは国立衛生研究所の国立がん研究所と提携して、禁煙に役立つリソースとツールを喫煙者に提供するEveryTryCounts.govを作成した。このウェブサイトには、秘訣や励ましの言葉を送る無料テキストメッセージプログラム、喫煙の引き金となるものを追跡するモバイルアプリ、オンラインまたは電話でアクセスできるトレーニングを受けたコーチ、喫煙の危険性に関する情報及びFDA認可の禁煙製品の情報が含まれている。アメリカ心臓協会(American Heart Association)、アメリカ肺学会(American Lung Association)及び非営利団体Truth Initiativeは、キャンペーンの取り組みに沿って、「Every Try Counts」ターゲット市場での地域禁煙イベントの開催などに資金を提供してきた。

 

「Every Try Counts」は、タバコ使用による莫大な公衆衛生上の負担を軽減するためのFDAの継続的な取り組みの一環であり、また危険にさらされた青少年および若年成人に対して予防目的とした教育キャンペーンを補完するであろう。このキャンペーンには、タバコ業界から収集された利用料が使用され、納税者のお金によるものではない。利用可能な最高レベルの科学に基づいたものであり、時間とともにタバコ関連の知識、姿勢、信念、または行動を変化させる効果を測定できるかどうか評価される。「Every Try Counts」は、米国疾病対策予防センターによる「Tips From Former Smokers」キャンペーンから出されている重大な健康への影響に焦点を絞った既存の実績のある禁煙メッセージを補完する。

 

このキャンペーンはまた、2017年7月に発表されたタバコ及びニコチン規制に関する当局の包括的な計画を補完するものである。この取り組みは、ニコチンと中毒の問題を、当局のタバコ規制の活動の中心に置く。特にこの計画は、喫煙者が可燃性タバコに中毒になったままになる上でニコチンが果たす役割に取り組み、ニコチンを完全に止めることができない人々をより害の少ない製品に移行するのに役立たせることに焦点をあてている。

翻訳担当者西原 晋

監修稲尾 崇 (呼吸器内科/天理よろづ相談所病院 )

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