口腔癌の治療期間中に行う嚥下訓練および経口摂取の重要性 | 海外がん医療情報リファレンス

口腔癌の治療期間中に行う嚥下訓練および経口摂取の重要性

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

口腔癌の治療期間中に行う嚥下訓練および経口摂取の重要性

キャンサーコンサルタンツ

JAMA Otolaryngology Head and Neck Surgery誌において、経口摂取・嚥下訓練を行う口腔癌患者は、より快適な食生活を長期間継続することが可能であるとの研究結果が発表された。

 

口腔咽頭癌は、頭頚部癌の一種である。中咽頭は軟口蓋や舌根、扁桃を含む咽頭の一部である。中咽頭癌は、しばしば口腔癌とも呼ばれる。一般的な咽頭癌治療は放射線療法、あるいは化学療法と放射線療法の併用療法で行うが、これらの治療を受けたことで嚥下障害や嚥下困難をきたすことがある。重症例では、嚥下障害が食餌制限や栄養失調をきたし、長期経管栄養が必要になることがある。

 

ある研究者らは、嚥下障害への対処方法は、積極的な嚥下訓練が最も有効であると推測している。口腔筋は使わなければ失われてしまうが、嚥下訓練によって口腔筋の衰弱を防ぐことが可能という見解である。

 

研究者らは、放射線療法または化学療法を受けた中咽頭癌患者497人を対象に、嚥下訓練および継続した経口摂取による効果を評価した。その結果、治療中に経口摂取を継続し、嚥下訓練を厳守した患者は、治療完了後により理想的な食生活を長期間継続可能であった。全体で366人(74%)が治療中に経口摂取を継続した(うち167人(34%)が一部経口摂取を継続、199人(40%)が完全経口摂取を継続)。

 

言語聴覚士に相談した患者388人のうち286人(または患者数全体の58%)は、嚥下訓練を厳守したと報告。治療完了後、患者の81%が常食を再開した。追跡期間中央値22カ月間で、治療中に完全経口摂取の継続または嚥下訓練のいずれか、あるいは両方を実施した患者では有意に常食を摂取可能であった。

・経口摂取・嚥下訓練ともに実施しなかった患者の65%が、治療後に常食を摂取可能であった。
・一部経口摂取および嚥下訓練の一部を実施した患者の77%から84%が、治療後に常食を摂取可能であった。
・完全経口摂取および嚥下訓練を実施した患者の92%が、治療後に常食を摂取可能であった。

 

研究者らは、経口摂取・嚥下訓練ともに口腔癌治療後の長期間の理想的な食生活と正の関連を示すと結論づけた。経口摂取もしくは嚥下訓練を実施した患者は、いずれも行わなかった患者と比較してより好結果を得た。さらに、経口摂取・嚥下訓練の両方を実施した患者は最も高い率で常食に戻り、経管栄養への依存期間は最も短かった。

 

参考文献:
Hutcheson KA, Bhayani MK, Beadle BM, et al. Eat and exercise during radiotherapy or chemoradiotherapy for pharyngeal cancers: Use it or lose it. JAMA Otolaryngology Head and Neck Surgery. Published online September 19, 2013. doi:10.1001/jamaoto.2013.4715.

 


  c1998- CancerConsultants.comAll Rights Reserved.
These materials may discuss uses and dosages for therapeutic products that have not been approved by the United States Food and Drug Administration. All readers should verify all information and data before administering any drug, therapy or treatment discussed herein. Neither the editors nor the publisher accepts any responsibility for the accuracy of the information or consequences from the use or misuse of the information contained herein.
Cancer Consultants, Inc. and its affiliates have no association with Cancer Info Translation References and the content translated by Cancer Info Translation References has not been reviewed by Cancer Consultants, Inc.
本資料は米国食品医薬品局の承認を受けていない治療製品の使用と投薬について記載されていることがあります。全読者はここで論じられている薬物の投与、治療、処置を実施する前に、すべての情報とデータの確認をしてください。編集者、出版者のいずれも、情報の正確性および、ここにある情報の使用や誤使用による結果に関して一切の責任を負いません。
Cancer Consultants, Inc.およびその関連サイトは、『海外癌医療情報リファレンス』とは無関係であり、『海外癌医療情報リファレンス』によって翻訳された内容はCancer Consultants, Inc.による検閲はなされていません。

原文掲載日

翻訳並木 恵

監修林 正樹(血液・腫瘍内科/社会医療法人敬愛会中頭病院)

printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

関連薬剤情報

一覧

週間ランキング

  1. 1診療時の腫瘍マーカー検査は不要な可能性
  2. 2非浸潤性乳管がん(DCIS)診断後の乳がんによる死亡...
  3. 3EGFR陽性非小細胞肺がん一次治療にオシメルチニブが...
  4. 4リンパ腫患者の余命は、診断後の無再発期間2年経過で通...
  5. 5BRCA1、BRCA2遺伝子:がんリスクと遺伝子検査
  6. 6ペムブロリズマブが治療歴ある進行再発胃がんに有望
  7. 7若年甲状腺がんでもリンパ節転移あれば悪性度が高い
  8. 8緩和ケアにより進行がん患者の医療利用が減少
  9. 9コーヒーが、乳がん治療薬タモキシフェンの効果を高める...
  10. 10FDAがベバシズマブ-awwbをバイオシミラーとして...

お勧め出版物

一覧

arrow_upward

ユーザー 病名 発信元種別 発信元名 治療法別 がんのケア がんの原因・がんリスク がん予防 基礎研究 医療・社会的トピック 注目キーワード別 薬剤情報名種別

女性のがん
消化器がん
泌尿器がん
肉腫
血液腫瘍
その他
民間機関
その他