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ビスフォスフォネート剤(2)経口イバンドロネート骨転移

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ビスフォスフォネート剤(2)経口イバンドロネート骨転移

経口ビスフォスフォネート剤Bondronat(Ibandronate-イバンドロネート)は、骨転移における初の両者の直接比較試験で静注ゾメタ(ゾレドロン酸)と同等に効果がある
2005/6/3
ソース:Roche

ORLANDO, FL — June 3, 2005-フロリダ州オーランドで開催されたAmerican Society
of Clinical Oncology(ASCO)定例会議で発表されたデータによると、経口Bondronat(®)(ibandronate)が骨代謝マーカーを抑制する上で静注ゾレドロン酸(ゾメタ)と同等に有効であると、このマーカーを臨床効果の代替指標として用いた初の両者の直接比較試験で証明された。この両者の直接比較試験の結果、利便性に優れた50mgの経口Bondronatは、腫瘍による骨の損傷を抑制する上で静注ゾレドロン酸と同等に効果があると示された。データによると、骨吸収の正確なマーカーであるS-CTXは、両薬剤において同程度に減少した。イバンドロネート76%に対してゾレドロン酸73%であった。

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骨代謝の増加を示す生化学的マーカーである骨マーカーは、骨関連事象(骨折、脊髄圧迫など)として知られる骨損傷を予測、モニターする有効な指標であると一般に考えられている。これらの事象はしばしば、原発腫瘍から癌細胞が骨に広がった骨転移の結果である。

効果と利便性を提供する経口の選択肢

このデータにより、Bondronatの効果と可能性が静注ゾレドロン酸に匹敵することが証明された。この両者の直接比較試験のデータは、旧世代のビスフォスフォネート剤があまり効果的でなかったのと異なり、Bondronatは有効な選択肢の経口薬であることを明確に示している。

ベルギーにあるInstitut Jules Bordetの治験責任医師Jean-Jacques Body教授は、この試験について、次のようにコメントしている。「これらの結果は、医師と患者が今日、その投与の柔軟性と利便性に優れた経口治療という新しい選択肢を得たことを示している。それによって、患者は3-4週おきに病院や医院へいって静注療法を受ける必要がなくなる。」

試験のデザイン

12週間のオープンラベル試験で、進行乳癌患者は2つの群に分けられた。1つの群(n=128)は50mgの経口Bondronatを毎日服用、もう1つの群(n=126)は4mgのゾレドロン酸を4週間毎に15分で注入した。主要エンドポイントはベースラインに比較して12週目での骨吸収マーカー(S-CTX)の減少であった。結果、骨吸収マーカー(S=CTX)は同様に減少した。ベースラインから12週経過したときの(CI)パーセントの変化の平均値はイバンドロネート76%対ゾレドロン酸73%であった。ゾレドロン酸とほぼ同様の効果が骨特異的血清アルカリホスフォターゼ(BAP)、タイプ1コラーゲン(P1NP)アミノ末端基プロコラーゲンプロペプチド、そしてオステオカルシン(OC)などの他の骨マーカーにおいてもみられた。

ASCOで発表されたもう1つのスタディでは、経口Bondronat(単回の静注Bondronat注射後移行)によって、2週目まで(-77%)にS-CTXの急激な減少がみられ、12週目(-71%)まで保たれた。

Bondronat®イバンドロネート

Bondronatは、経口と静注で同等の有効性が得られる唯一のビスフォスフォネート剤である。それは、欧州委員会により2003年10月に乳癌と骨転移患者の骨事象(病的骨折と放射線治療や外科治療を必要とする骨合併症)の予防に承認された。乳癌と骨転移患者の骨転移の合併症予防に承認された用量は、50mg/日を食前30分以上前に服用、もしくは3、4週毎に6mgを静脈注射である。3つのランダム化試験で経口、静注Bondronateは、2年以上の期間SREの発症を低下させ、骨痛を緩和した。

参考:References

1. Body JJ et al. Effect of oral ibandronate versus intravenous
zoledronic acid on markers of bone resorption in patients with breast
cancer and bone
metastases: results from comparative phase III trial. Poster
presented at the Association of Clinical Oncology(ASCO), Orlando,
Florida, May 2005

2. Berthold F et al. Markers of bone remodelling in metastatic bone
disease. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 2003. 88
(II): 5059-5075

3. Body JJ et al. Oral ibandronate preceded by an intravenous(i.v.)
ibandronate loading dose in patients with breast cancer and bone
metastases or multiple myeloma: phase III results. Poster presented
at the Association of Clinical Oncology(ASCO), Orlando, Florida, May
2005
ソース:Roche

(野中希 訳・林 正樹(血液・腫瘍科) 監修)

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