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早期子宮体癌の治療には手術単独治療が最も有効かもしれない

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早期子宮体癌の治療には手術単独治療が最も有効かもしれない

Surgery Alone May Be Best for Early Endometrial Cancer(Posted: 01/14/2009)

 – 2009年1月10 日発行のLancet誌によると、大規模国際臨床試験結果において、早期子宮体癌女性に対する骨盤内リンパ節郭清が、全生存率または無再発生存率に対して有効性を示すエビデンスは認められなかったというNCIキャンサーブレティン2008年12月16日掲載記事より

子宮癌のほとんどが、癌がまだ子宮体部に限局している初期段階で診断される。子宮および卵巣の摘出手術に加え、局所再発の予防策として、リンパ節郭清(リンパ節の摘出)や外部照射(EBRT)もしくはその両方を施行する医師もいる。しかし、2008年12月13日付けのLancet誌電子版に発表された大規模ランダム化試験で、リンパ節郭清またはEBRTを追加しても生存期間に改善はみられなかったと報告された。

ASTEC国際臨床試験では、女性患者1,408人を手術群または手術+骨盤内リンパ節郭清群に無作為に割り付けた。さらに、両群の再発リスクが中~高い女性をEBRT群と非EBRT群に無作為に割り付けた。

リンパ節郭清群では、標準手術を受けた女性より、中等度または重度の治療関連副作用を報告する女性が多かった。5年生存率は、標準手術群が81%、リンパ節郭清群が80%であった。

5年無再発生存率は、標準手術群が79%で、リンパ節郭清群は73%であった。両群とも同程度の割合の女性が術後放射線治療を受けていた。これらの研究結果から、「早期子宮体癌女性に対する骨盤内リンパ節郭清は、全生存率または無再発生存率において有効性を示すエビデンスは認められなかった。臨床試験以外の場で、治療を目的とする通常の手法として骨盤内リンパ節郭清は推奨されない」と本試験の著者らは結論づけた。

EBRTの有効性を判断するため、ASTECの第2ランダム化試験の結果とカナダで行われた臨床試験(EN.5)の結果(合計905例)を統合した結果、EBRT群も非EBRT群も同程度の割合の女性が小線源治療を受けていた。同治療法は、いくつかの試験参加施設では標準的治療法の1つとして行われていた。

急性毒性および遅発性毒性のいずれもがEBRT群で多く報告された。全生存率に関しては両群間に差異は認められなかった。5年無再発生存率は、EBRT群が84.7%、対照群が85.3%であった。EBRTは局所再発の防止効果はなかったが、局所のみ再発は全体のわずか35%であった。「中または高リスクの早期子宮体癌の女性に対して、生存率の改善を目的とする標準治療の一つとして、術後EBRTは推奨されない」と著者らは結論づけている。

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Yuko Watanabe 訳

林 正樹 (血液・腫瘍科) 監修

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