2009/01/13号◆注目の臨床試験「非血縁者間移植および移植片対宿主病予防後の免疫系再構成の研究」 | 海外がん医療情報リファレンス

2009/01/13号◆注目の臨床試験「非血縁者間移植および移植片対宿主病予防後の免疫系再構成の研究」

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2009/01/13号◆注目の臨床試験「非血縁者間移植および移植片対宿主病予防後の免疫系再構成の研究」

同号原文 

NCI Cancer Bulletin2009年1月13日号(Volume 6 / Number 1)

日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~

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注目の臨床試験

非血縁者間移植および移植片対宿主病予防後の免疫系再構成の研究

臨床試験名

ハイリスク進行血液悪性腫瘍その他の疾患患者を対象とした、標的免疫低下化学療法、HLA適合非血縁者間骨髄非破壊的同種造血幹細胞移植、並びにタクロリムス、メトトレキサート、およびシロリムス対アレムツズマブおよびシクロスポリンから成る、移植片対宿主病予防に関する第I/II相ランダム化パイロット試験(NCI-07-C-0195)。プロトコルの要旨を参照のこと。

臨床試験責任医師

Michael Bishop医師、Steven Pavletic医師、NCI癌研究センター

この試験が重要な理由

同種造血幹細胞移植(同種HSCT)は、ある程度進行した白血病、リンパ腫、もしくはその他の血液や骨髄の疾患(まとめて血液悪性腫瘍として知られている)患者を対象とする、根治の可能性のある数少ない治療の一つである。同種HSCTでは、患者はまず、造血幹細胞を破壊するための高用量化学療法と放射線療法の両方またはそのいずれかによる治療を受け、その後、骨髄機能を回復させるために血縁もしくは非血縁ドナーの幹細胞が用いられる。

同種HSCTを受ける多くの患者に対しては、同種HSCTで一般的に見られ重篤になり得る合併症である、移植片対宿主病(GVHD)を予防する免疫抑制剤もしくはその他の薬剤による予防的治療が施される。GVHDは、移植細胞(移植片)が移植者(宿主)の臓器および組織を攻撃する際に発症する。同種HSCT後の免疫系再構成に及ぼすGVHD予防治療の効果は、十分に解明されていない。

今回の臨床試験において、ハイリスク(難治性もしくは進行性)、進行血液悪性腫瘍患者は、寛解に至るために化学療法を受ける。寛解に到達した患者はその後、骨髄破壊を行わない、免疫低下化学療法に続き適合非血縁者間同種HSCTを受ける。HSCT後、患者は、GVHD予防のために今回使用する2つの異なるレジメンのうちのいずれかによる治療を受ける。研究者らは対象となる治療の有効性および安全性を評価し、免疫系が対象患者においてどのように再構築されるのかを調べる。

「GVHD予防に用いられる薬剤は、幹細胞移植後、免疫系がどのように再生するかに大きく影響します」とBishop医師は述べた。「今回の試験の目的は、2つの実績のあるGVHD予防レジメンが非血縁者間移植後の免疫再構成にどのように影響を及ぼすのかについて研究すること、ならびにその後で、得られた知見に基づいて免疫系の回復を促進し、毒性をさらに減らし、HSCTの抗腫瘍活性を強化するために今後の試験をデザインすることです。」

問い合わせ先

適格基準リストおよび臨床試験に関する問い合わせを参照,またはNCI Clinical Trials Referral Office 1-888-NCI-1937まで。この電話はフリーダイヤルで、秘密は厳守されます。

非血縁ドナーは命の恩人

非血縁ドナーは命の恩人
今週の注目の臨床試験では、非血縁ドナーから造血幹細胞を移植される患者の免疫系再構成に焦点が当てられている。臨床試験責任医師のMichael Bishop氏によると、ドナー幹細胞移植で助かる可能性のある4人のうち1人にしか血縁の適合ドナーがいないということから、患者に生命が助かる可能性を提供している非血縁ドナーの役割は大きい。幹細胞の提供に関する詳しい情報は、National Marrow Donor Program Web siteを参照

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豊 訳

林 正樹(血液・腫瘍医)監修

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