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2010/05/04号◆FDA最新情報「広く使用されている前立腺癌治療薬の副作用をFDAが審議」

  • 2010年5月11日

同号原文
NCI Cancer Bulletin2010年5月4日号(Volume 7 / Number 9)


日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中〜

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◇◆◇ FDA最新情報 ◇◆◇

広く使用されている前立腺癌治療薬の副作用をFDAが審議

FDAは昨日、前立腺癌の治療に広く用いられる性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニストに関連する健康被害の可能性があることを医療従事者に通達した。

当局のこの通達は、現在行われている複数のGnRHアゴニストの評価試験において、同薬が糖尿病、心臓発作、突然死のリスクのわずかな上昇と関連があると示されたことに基づいている。例えば、昨年スウェーデンで行われたレトロスペクティブ研究では、 GnRHアゴニストの治療を受けた前立腺癌男性において致死的な心臓発作、そして直接死に至らないような心臓発作、およびその他不整脈や心不全などの心疾患のリスクがわずかに上昇することが明らかになった。

GnRHアゴニストは、一部の乳癌女性におけるエストロゲンと同じく腫瘍増殖を促進するホルモンであるテストステロンの産生を阻害することで効果を現す。これらの薬剤治療によるリスクと利益を重視することに加え、 FDAは、GnRHアゴニスト投与中の患者に対し、糖尿病および心血管系疾患の徴候を注意して監察するよう勧告している。当局は、現在進行中の評価研究では同薬剤がこれらの事象を引き起こすとは確認されていないと強調した。しかし、 FDAとして「これらの重篤な副作用のリスクが高まる可能性があることを患者や医療従事者に伝えることが重要である」と確信している、とFDA医薬品評価・研究センターの抗腫瘍薬製品室(CDER)長Dr. Robert Justice氏は述べた。

現在、販売されているGnRHアゴニストは、Eligard、Lupron、Synarel、Trelstar、Vantas、Viadur、ゾラデックスであり、その他複数のジェネリック薬がある。

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野中 希 訳
平  栄(放射線腫瘍医/武蔵村山病院) 監修

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