2009/01/27号◆注目の臨床試験「小児における腫瘍の血管新生阻害」 | 海外がん医療情報リファレンス

2009/01/27号◆注目の臨床試験「小児における腫瘍の血管新生阻害」

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2009/01/27号◆注目の臨床試験「小児における腫瘍の血管新生阻害」

同号原文

NCI Cancer Bulletin2009年1月27日号(Volume 6 / Number 2)

日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~

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注目の臨床試験

小児における腫瘍の血管新生阻害

臨床試験名

難治性や再発性の急性骨髄性白血病患児または頭蓋外の悪性固形腫瘍患児を対象としたCediranib〔セディラニブ〕の第I相試験(NCI-06-C-0152)。プロトコル要旨を参照のこと。

臨床試験責任医師

Elizabeth Fox医師、NCI癌研究センター

この試験が重要な理由

化学療法の進展や、臨床試験における多くの患児の参加のおかげで、小児癌の治療はここ30年目覚ましい進歩を遂げてきた。しかし、この進歩は、近年新たな治療展開をみせることなく、停滞の危機に面している。

一部の成人癌を対象に、治療の有効性が示されたアプローチには、腫瘍血管新生阻害というものがある(腫瘍血管の形成を遮断)。血管新生なしに、固形腫瘍が2~3mm以上に増大することは不可能である。小児のほうが、成人に比べて、血管新生阻害剤による種々の副作用を引き起こす可能性があるので、小児癌患者に同薬剤を用いる場合は入念な検証が必要である。

本試験では、固形腫瘍(脳腫瘍を除く)または急性骨髄性白血病(以下AML)のような血液癌を有する患児を対象に、血管新生阻害薬cediranibの試験を実施する。AMLでは固形腫瘍は形成されないが、腫瘍血管新生に重要であるとして知られるタンパク質(VEGF:血管内皮細胞成長因子)が、AML細胞の成長においても同様に重要であり得るとするエビデンスがある。Cediranibは、VEGFの受容体タンパク質として認識されている3種すべてを遮断する。

「小児の固形腫瘍は、血管の豊富な腫瘍である傾向があります。また、VEGF高値を示すAML成人患者は、一般的に、低値を示す患者と比べて、生存期間が短いです」とFox氏は言う。「ですから、この種の癌にVEGF阻害剤を用いる理論的根拠には説得力があります。一方、cediranibの毒性を評価すること、患児に対する適切な用量を確立することは非常に重要です。」

「さらに、cediranibが癌の進行に関連する一連のマーカーにどう影響を及ぼすのかを試験し、少なくとも予備的に、cediranibに対する患者の腫瘍反応を判定する予定です」と同氏は語った。

問い合わせ先

適格基準リストおよび臨床試験に関する問い合わせを参照、またはNCI Clinical Trials Referral Office 1-888-624-1937まで。この電話は米国内からフリーダイヤルで、秘密は厳守されます。

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遠藤 香利 訳

九鬼 貴美(腎臓内科)監修

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