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Genomic Health社がOncotype DX®大腸癌検査を全世界に出荷と発表

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Genomic Health社がOncotype DX®大腸癌検査を全世界に出荷と発表

米国臨床腫瘍学会(ASCO)消化器癌シンポジウムで報告された新規試験は、ステージ2大腸癌再発の独立予測因子としてOncotypeDXの利用を支持
2010年1月21日

Genomic Health社(Nasdaq:GHDX)は本日、ステージ2大腸癌再発リスク評価のために同社が開発した初の多遺伝子発現試験であるOncotype DX®大腸癌検査を全世界に出荷したと発表した。この12遺伝子高度診断検査は、ステージ2大腸癌術後再発リスクの個人別予測に臨床上有効だと2009年米国臨床腫瘍学会(ASCO)会議で報告されている。[pagebreak]「われわれの共同臨床研究者であるNational Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project(NSABP)、クリーブランドクリニック、およびQUASAR研究グループとの厳密な科学的調査に基づき、ステージ2大腸癌再発リスクを評価する新たなモデルをお届け出来ることを誇りに思います」とGenomic Health社の最高医療責任者であるSteven Shak博士は述べた。「Oncotype DX大腸癌検査の出荷により、ステージ2大腸癌患者の治療計画でのより正確な危機管理を可能とするため医師が使用している臨床ないしは病理的な限定された指標を凌駕することを初めて可能にするだろうと考えております」

さらに、次回のASCO消化器癌シンポジウムで発表される予定であり昨日(2010年1月20日)オンライン版で公表された2つの新規試験は、ステージ2大腸癌患者における再発リスクの独立予測因子としてOncotype DX大腸癌検査の利用をさらに裏付けるものである。また、これらの新たな結果から、ステージ3大腸癌患者における同検査の重要な役割が示唆される。これは現在試験で検討されている。

ASCO消化器癌シンポジウム発表の新規データがOncotype DX大腸癌検査の臨床的ベネフィットを裏付ける

1月24日にシンポジウム後半で発表された1番目の試験では、Oncotype DX®大腸癌再発スコアの結果およびリンパ節数の評価は、共にステージ2大腸癌における再発の独立予測因子であり、この患者集団で個別に再発リスクを評価する際に双方共に検討すべきであると示された。同日の講演会場で発表された2番目の試験では、大腸癌のステージ2とステージ3の間における様々な生物学的類似点と相違点が解析された。試験結果から示唆されるのは、Oncotype DX再発スコアの結果とステージとは相関しないが、同スコアの結果がステージ3大腸癌の再発リスクの予測因子となりうることである。

Michael J. O’Connell博士(NSABPの副主任)は、「大腸癌のステージ2と3を区別するうえで役立つと考えられるグレードなどの腫瘍特性や少数の遺伝子が特定されていました。しかし、調べた375の遺伝子の大多数と12遺伝子のOncotype DX大腸癌再発スコアについて、この2つのステージの間に顕著な類似性が認められます。Oncotype DXはステージ2大腸癌を対象に臨床で使用され始めていることから、今回の試験でみられた類似性に基づいて、ステージ3大腸癌の治療計画を目的として本検査を評価するための追加試験を実施する必要があります」と述べた。

2つの試験では原発性大腸癌組織をマイクロトームにて30μmの薄切りにした切片を使用、Genomic Health社の定量RT-PCRを用いRNA発現を解析した。

・ 1番目の試験では、画期的なQUASAR試験のデータを利用し、Oncotype DX再発スコア結果を含むその他の変数と共に、リンパ節を評価がどれだけ予後に影響するかどうかを評価した。リンパ節標本は、手術単独療法に無作為に割り付けられた患者711人のうち657人について得られ、年齢、T分類、グレード、リンパ管浸潤、ミスマッチ修復、手術施行年について補正したところ、リンパ節への転移は、連続変数として再発リスクと有意に関連していた。OncotypeDX再発スコアと転移リンパ節数はいずれも再発の独立予測因子である(それぞれp=0.01、0.05)。さらにこの試験結果は、リンパ節を評価する際の目標値を12個以上とするNational Comprehensive Cancer Networkの推奨事項を証明するものであった。
・ 2番目の試験では、Oncotype DX大腸癌検査を開発するために実施された4つの試験における各ステージでの病理学的マーカーと遺伝子発現を比較した。病理学的マーカーと375遺伝子の発現について、ステージ2の患者634人とステージ3の患者844人を比較した。その結果、375遺伝子の大部分と再発スコアについては、ステージとの相関性は認められず、そしてステージにより遺伝子発現パターンは類似することが明らかとなった。しかし、大腸癌のステージ2と3との間では腫瘍特性と少数の遺伝子に相違点のあることが確認された。ステージ3患者ではミスマッチ修復欠損(p=0.04)や粘液性組織像(p=0.007)が認められる傾向が高かった。さらに、グレードとステージの相関は有意であり(p=0.005)、T分類、ミスマッチ修復、粘液性組織像とステージとの相関は境界域にあり(p=0.07~0.11)、ステージ2では予測因子が示されたがステージ3では示されなかった。

Oncotype DX®大腸癌検査について

Oncotype DX大腸癌検査は、初めて出荷された多遺伝子発現検査であり、ステージ2大腸癌患者における再発リスクを予測することを目的として臨床的に検証されてきた。

ニューヨークでは、すべての新規臨床検査について出荷許可が求められているため、同州の評価待ち段階である。

大腸癌プログラムについてGenomic Health社および共同研究者は、同社のOncotype DX乳癌検査のためにデザインしたものと同一の厳密な臨床的開発計画および標準化された定量技術を用いた。NSABPは3つの開発試験、またクリーブランドクリニックは1つの開発試験を行った。これらの試験はすべてGenomic Health社から資金援助を受け、ステージ2大腸癌患者1851人から採取した761遺伝子を解析した。その後、QUASAR検証試験において、最終的に選ばれた7つの再発遺伝子と5つの標準遺伝子のセットが1436人のステージ2大腸癌患者を対象に独自に評価された。

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柴田慶子 訳
鵜川邦夫(消化器内科)監修
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原文


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