ワクチンが転移性前立腺癌患者の生存期間を延長/ダナファーバー癌研究所 | 海外がん医療情報リファレンス

ワクチンが転移性前立腺癌患者の生存期間を延長/ダナファーバー癌研究所

更新日

Facebookでシェアする Twitterにツィートする LINEに送る print

ワクチンが転移性前立腺癌患者の生存期間を延長/ダナファーバー癌研究所


ダナファーバー癌研究所
2010年1月25日

ダナファーバー癌研究所および共同研究機関の研究者らは、免疫システムを活性化することで、前立腺癌細胞を攻撃する遺伝子組み換え無毒化ポックスウイルスワクチンを投与された転移性前立腺癌患者は、プラセボワクチンを投与された患者よりも生存期間が有意に延長した、と最新の試験結果を報告した。[pagebreak]本試験結果についてはJournal of Clinical Oncology誌のオンライン版に続き印刷版に掲載される。

研究者らはPROSTVAC-VFワクチンに関する第2相ランダム化試験を実施した。前立腺細胞表面のタンパクである前立腺特異抗原(PSA)は、多くの前立腺癌細胞上では異常な発現をしているが、PROSTVAC-VFワクチンは、わずかに変異させたPSAと腫瘍細胞に対しより強力に攻撃するよう免疫システムを活性化する3種の共刺激分子を産生するよう遺伝子操作された弱毒化ポックスウイルス2種類の組み合わせである。

二重盲検試験には標準的なホルモン除去療法に反応しない転移性前立腺癌患者125人が参加した。そのうち82人にBN Immuno Therapeutics社(カリフォルニア州マウンテンビュー)から提供されたワクチンを40人にプラセボを投与した。

試験開始3年経過時において、PROSTVAC-VF投与患者の30%は生存していたが、プラセボ群は17%にとどまった。ワクチン投与群の生存期間中央値は24.5カ月、一方のプラセボ投与群は16カ月であり、ワクチン投与群において8.5カ月延長した。

患者らのワクチンに対する忍容性は良好で、有害事象発生率は低く、主に倦怠、発熱、嘔気などであった。

「比較的患者数の少ない試験ですが、このワクチンが臨床的に意味のある利益をもたらすという、有望なエビデンスを示しています」と本試験の主席研究者であり筆頭著者であるダナファーバー癌研究所のPhilip Kantoff医師は述べた。研究者らは第3相試験を計画中で約600人を繰り入れ、さらなる本ワクチンの有効性を検討する。

統括著者は、BN Immuno TherapeuticsのメディカルディレクターWayne Godfrey医師である。他の共著者は以下のとおりである。
Brent Blumenstein, PhD, of Trial Architecture Consulting, of Washington, D.C.; Thomas Schuetz, MD, PhD, of Therion Biologics, of Cambridge, Mass.; Michael Glode, MD, of the University of Colorado; David Bilhartz, MD, of Urology Associates, of Nashville, Tenn.; Dennis Panicali, PhD, of Therion Biologics and BN ImmunoTherapeutics; Reiner Laus, MD, of BN ImmunoTherapeutics; and Jeffrey Schlom, PhD, William Dahut, MD, Philip Arlen, MD, and James Gulley, MD, PhD, of the National Cancer Institute.

本試験はNCI(米国国立癌研究所)が資金提供した。

******
武内優子 訳
榎本 裕(泌尿器科)監修
******


原文


printこの記事を印刷する Facebookシェアする Twitterツィートする LINE送る

免責事項当サイトの記事は情報提供を目的としてボランティアで翻訳・監修されています。翻訳の記事内容や治療を推奨または保証するものではありません。

注目キーワード

新着ドキュメント

一覧

arrow_upward