前立腺サイズ測定による定期的な検診はさほど有効ではない/メイヨークリニック | 海外がん医療情報リファレンス

前立腺サイズ測定による定期的な検診はさほど有効ではない/メイヨークリニック

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前立腺サイズ測定による定期的な検診はさほど有効ではない/メイヨークリニック


メイヨークリニック
2009年11月10日

メイヨークリニックで前立腺特異抗原(PSA)値と前立腺サイズの関連について調査した新しい研究で、年1回の定期的な前立腺肥大の測定は必ずしも前立腺癌の存在を予測する因子となっていないことがわかった。同研究は一方で、男性のPSA値が急上昇した場合、前立腺癌の有無を前立腺生検で確認することが妥当であると示唆している。この知見は、アリゾナ州Scottsdaleで今週開催する米国泌尿器学会の北中部の分会で発表される。[pagebreak]メイヨークリニックの研究で得られたこの知見は、Olmsted County Study of Urinary Health Status among Men(Olmsted郡における男性の泌尿器系の健康状態に関する研究)のデータに基づいている。これはミネソタ州Olmsted郡在住の男性を対象に実施した大規模コホート研究である。研究者らは前立腺疾患のない40歳から79歳までの男性616人をランダムに抽出した。研究対象の男性は、2年ごとに1回17年の間、前立腺疾患の変化を調べるため、PSA値測定および超音波による前立腺体積測定などの検査を受けた。

「この大規模コホート研究が非常に有利な点の一つに、対象男性が17年以上にわたって研究に参加しているということがあります」。本研究を統括するメイヨークリニック泌尿器科フェローのRodney Breau医師はこのように述べた。「そのおかげで、前立腺の肥大、PSA値の変化と前立腺癌発症との長期的な関連について考察することができます」

調査対象者616人のうち58人(9.4%)が前立腺癌を発症した。前立腺癌と診断された人では、PSA値の上昇率(年6%)が、診断されなかった人(年3.3%)に比べ高かった。一方、前立腺サイズの増大は両群間で同様であった(変化率中央値は年2.2%)。

PSAは前立腺で産生される物質で、通常、血中に流入するのは少量である。高いPSA値やPSA値の急な上昇は何らかの異常、おそらくは癌の存在を示している可能性がある。

「われわれが解明しようとしているのは、PSA値が上昇している患者がいたとして、このPSA値の変化が前立腺体積の増加に比例していると言えるかということです」とBreau氏は述べる。「われわれのデータは前立腺癌の有無にかかわらず、前立腺の増大は同程度であることを示しています。PSA値が急上昇している場合は、前立腺癌の有無を確認するために前立腺の生検をすべきでしょう。前立腺サイズの変化が生検をするか否かの判断に影響を与えるべきではありません」

本研究に携わるメイヨークリニックの他の研究者は次のとおりである。
R. Jeffrey Karnes, M.D.; Debra Jacobson; Michaela McGree; Steven Jacobsen, M.D., Ph.D.; Ajay Nehra, M.D.; Michael Lieber, M.D.; and Jennifer St. Sauver, Ph.D.

メイヨークリニックの予約の電話番号は次のとおりである。
アリゾナキャンパス 480-422-1490 フロリダキャンパス 904-494-6484 ミネソタキャンパス 507-216-4573

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橋本 仁訳
榎本 裕(泌尿器科)監修
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原文


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