脳腫瘍患者の生存期間を延長させ、苦痛を軽減する新たな併用療法を解明/カリフォルニア大学サンディエゴ校 | 海外がん医療情報リファレンス

脳腫瘍患者の生存期間を延長させ、苦痛を軽減する新たな併用療法を解明/カリフォルニア大学サンディエゴ校

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脳腫瘍患者の生存期間を延長させ、苦痛を軽減する新たな併用療法を解明/カリフォルニア大学サンディエゴ校

原発性または転移性の癌患者の約5~10%が頭痛、発作、錯乱、嚥下困難、視覚障害といった神経学的合併症の悪化に悩まされている。このような障害は、腫瘍性髄膜炎と呼ばれる死亡につながるおそれのある癌細胞の脳への浸潤から生じる。カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部のSantosh Kesari医学博士らは、脳への化学療法と蓄積された脳脊髄液(水頭症)の減圧術という癌患者への新たな併用治療法を行っている多施設共同研究の結果はJournal of Neurosurgery誌で発表されており、現在はインターネット上でも見ることが出来る。

カリフォルニア大学サンディエゴ校ムーアズがんセンターの神経腫瘍学部長のKesari博士とカリフォルニア大学サンディエゴ校医学部の同僚の神経科学部教授らは次のように述べている。「わたしたちは腫瘍性髄膜炎と水頭症の両方を治療する一体的な治療法を開発した。癌に対してはあらゆる可能な方法をもって立ち向かうべきだ。わたしたちのこの方法は特定の患者において患者機能および生存期間を著しく改善することが可能な積極的な方法だ。」

癌細胞が脳内に浸潤すると、癌細胞によって髄液の流れと吸収が妨げられ、それによって圧力が上昇し、髄液が貯まる。脳脊髄液中に薬剤を送るために用いるプラスチック製の小さな医療機器であるオンマヤリザーバーとシャントとあわせて体外操作式のオン・オフ・バルブを挿入することで、医師は脳表面に直接化学療法薬剤を送り、また体内の細いカテーテルを通じて腹部に余分な髄液を流すことができるようになる。

カリフォルニア大学サンディエゴ校神経外科部長で、ムーアズがんセンターにおいて患者にこの方法を実施しているBob Cater博士は「この二つの目的をもつ方法によって、余分な髄液の迂回ならびに根本にある癌の治療の両方が可能になる。わたしたちのような集学的チームが協調して脳腫瘍の治療を行う場合、結果クオリティー・オブ・ライフが有意に改善する」と述べている。

ハーバード大学医学部ならびにブリガム&ウィメンズ病院においてこの方法の最初の研究を行ったKesari博士は、この併用的な方法についての理解をより深め、また最適化するためにさらなる研究を行う必要があると述べている。Kesari博士とCarter博士は、転移性脳腫瘍患者転帰をさらに最大限向上するため、さらなる大規模な前向き臨床試験を計画している。

本論文の他の共同研究者は以下のとおりである。Ning Lin, MD, Ian F. Dunn, MD, Mark Johnson, MD, PhD, and Robert Friedlander, MD, Department of Neurosurgery, Brigham and Women’s Hospital and Harvard Medical School; Michael Glantz, MD, Department of Neurosurgery, Milton S. Hershey Medical Center, Penn State College of Medicine; and Dana Allison, BA, and Randy Jensen, MD, PhD, Department of Neurosurgery, Huntsman Cancer Institute, University of Utah School of Medicine.

ムーアズがんセンターの脳腫瘍部門について詳細な情報を知りたい患者の方は(866) 773-2703までお電話を。

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金井 太郎 訳
畑 啓昭(消化器外科/京都医療センター)監修
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原文

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