血管腫の増殖をブルベリーが阻止する可能性/オハイオ州立大学 | 海外がん医療情報リファレンス

血管腫の増殖をブルベリーが阻止する可能性/オハイオ州立大学

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血管腫の増殖をブルベリーが阻止する可能性/オハイオ州立大学


オハイオ州立大学
2009年1月

コロンバス、オハイオ州- 主に幼児と子供にみられる腫瘍を有するマウスにブルーベリーエキスを与えると腫瘍サイズは縮小し、生存率が向上することをオハイオ州立大学の研究者が明らかにしている。

研究によると、ブルーベリーエキスを与えられたマウスは対照群に比べて生存期間が2倍となり、腫瘍サイズは60%小さかった。[pagebreak]血管内皮腫と呼ばれる血管の腫瘍についての試験が行われた。血管内にある内皮細胞から成り立つ腫瘍は約3%の子供にでき、通常生後4週間以内に発生する。また、未熟児で頻繁に発生する。

「この実験は、ブルベリーエキスが血管の形成と一定の情報伝達経路を阻止することで腫瘍の形成を制限することができることを証明する初の証拠である。」と試験責任医師であるオハイオ州立大学医療センター形成外科部の研究責任者、Gayle Gordillo博士が述べる。「小児における内皮細胞腫治療の治療方針となりえる可能性をブルーベリーエキスの経口投与が示している。」

この研究結果はこの分野の一流誌であるAntioxidants & Redox Signaling誌で今月発表された。

約90%の血管腫瘍は9年以内に自然に治るため通常治療は行われず、家族は自然治癒を待つ。 けれども、しばしば頭や首に発生することで明らかな奇形の原因となり、また気道を遮断する場合には命にかかわるとこともある、とオハイオ州総合がんセンターの分子発癌および化学予防プログラムのメンバーで総合創傷センター所長のChandan K. Sen博士に本試験で協力するGordillo氏は述べる。血の充満したスポンジのような腫瘍であるとGordilloは説明する。現行の治療方法のひとつである高容量のステロイド投与は発育遅延および免疫機能低下の原因となることがあるため、低年齢小児の治療法方には適さない。出血多量による死、および顕著な変形の可能性があるため手術による切除は一般的に行われない。 治療による危険が重度のため、多くの家族は子供の腫瘍による奇形を受け容れざるを得ない。

「このような腫瘍を持つ子供にブルーベリージュースを与えることにより、大きな問題となる前に腫瘍を治療し、小さくすることができることが望みだ。」とコロンバスのNationwide子供病院血管腫・血管奇形クリニック所長、Gordillo氏が語る。「次の段階は、画像法の利用と尿の化学変化の測定で治療への反応が測定可能かの人体におけるパイロットスタディだ」とGordillo氏は述べる。

腫瘍細胞の成長に欠かせない2つの生化学的情報伝達経路をブルーベリーエキスが阻止することが本試験で発見された。この発見は乳癌、一部の黒色腫、頭頚癌および卵巣癌を含む他の癌にも有意かもしれないとGordillo氏は述べる。

国立衛生研究所・国立一般医科学研究所の財政支援で本試験は行われた。

本試験に関与したオハイオ州立大の他の研究者はHuiqing Fang氏、 Savita Khanna氏、 Justin Harper氏および Gary Phillips氏である。

オハイオ州立大学総合がんセンターのジェームズがん病院ソローブ研究所はNCIがアメリカ合衆国に作ったわずか40の総合的がんセンターのひとつで中西部では唯一の独立したがん病院である。ジェームズがん病院はオハイオ大学にある癌プログラムの治療に携わる、成人患者用の172床を有する部門で、全米のがん病院上位20病院のひとつに位置している。

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下和田篤子 訳
水向絢子(基礎医学) 監修


[url=http://www.jamesline.com/viewer/press/Pages/index.aspx?NewsID=4537]原文[/url]

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