ポマリドマイドとデキサメタゾン併用により76%の再発多発性骨髄腫患者で病勢の改善ないし安定を達成/メイヨークリニック | 海外がん医療情報リファレンス

ポマリドマイドとデキサメタゾン併用により76%の再発多発性骨髄腫患者で病勢の改善ないし安定を達成/メイヨークリニック

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ポマリドマイドとデキサメタゾン併用により76%の再発多発性骨髄腫患者で病勢の改善ないし安定を達成/メイヨークリニック


メイヨークリニック
2008年12月9日

米国ミネソタ州ロチェスター発-メイヨークリニックの研究者は免疫機能を最大にすべくデザインされた薬剤の新しい組合せ療法により、治療後に多発性骨髄腫を再発した患者の76%に病勢の改善ないし安定がみられたと報告した。

新規免疫修飾薬pomalidomide(ポマリドマイド)とデキサメタゾンとの併用療法(pom/dex)を評価する目的で実施されている臨床試験の中間結果が本日、サンフランシスコで開催された第50回米国血液学会(ASH)年次総会で発表された。CC-4047としても知られるポマリドマイドはサリドマイドやlenalidomide(レナリドマイド)が含まれる免疫修飾薬のクラスでは、最新の治療薬である。[pagebreak]多発性骨髄腫は骨髄内白血球の一種である形質細胞の癌で、毎年10万人あたり約3人に発症する。根治はできないが、症状のマネジメントは可能で、良好な結果もしばしば経験される。ただし、痛みと骨折の原因となる骨融解が起こる可能性はある。

免疫修飾薬は癌細胞の成長を阻害し免疫系を刺激することで、癌細胞を攻撃する。米国食品医薬品局(FDA)は、デキサメタゾンとの併用によるサリドマイドおよびレナリドマイドの使用を治療歴のある多発性骨髄腫に対して承認したばかりだ。

本試験は2007年11月に開始、延べ60人の患者が参加した。現時点で58%の患者が本治療法に奏効を示し、骨髄腫のマーカーである血中タンパク量で測定して少なくとも50%の検出可能な腫瘍負荷の減少がみられた。これには完全寛解1例(癌の症状なし)および血中タンパク量が少なくとも90%減少した14例(23%)が含まれる。別の11例(18%)でも、病勢安定がみられた。

「寛解率は高く、結果が出るのも速い」と、メイヨークリニックの血液内科医兼研究リーダーのMartha Lacy医師は述べた。また同医師は、本治療法がほとんどの患者において重大な副作用を引き起こさなかったことも励みになる、と付け加えた。副作用には貧血や血球数の減少が含まれたものの、いずれも大半が軽度であった。

本臨床試験では、1サイクル28日でポマリドマイド(2 mg)を経口投与した。デキサメタゾン(40 mg)は各サイクルのdays 1, 8, 15 and 22に経口で投与し、免疫修飾薬の懸念事項とされている血液凝固を予防する目的で1日に325 mgのアスピリンも併用した。血液凝固はどのIMiD(免疫修飾薬)においても起こり得るが、そのリスクはデキサメタゾンの用量が増すと高まる。

現行の試験でのデキサメタゾンの用量は、FDAの承認に至った治療歴のある骨髄腫患者を対象としたレナリドマイドの承認試験で使用された用量の3分の1に相当する。「以前と比べて低毒性で良好な結果が出ており、今のところ、血液凝固はどの患者にも発生していません」と、Lacy医師は述べた。

もうひとつの重要な結果は、レナリドマイドに対して奏効がなかった患者の29%においてpom/dexが有用であったことだ。

Lacy医師は、「骨髄腫患者にとって大きな助けとなる可能性をもつ本併用化学療法に、われわれは大きな関心を寄せています。今回のような励みになる結果を踏まえ、今後は本治療法のベネフィットが期待できる他の患者さんの集団を試験に入れていく予定です」と述べた。

本試験ではスポンサーとしてCelgeneからの資金援助を受けた。他の研究者は以下のとおりである。
Suzanne Hayman, M.D.; Morie Gertz, M.D.; Angela Dispenzieri, M.D.; Steven Zeldenrust, M.D., Ph.D.; Shaji Kumar, M.D.; Philip Greipp, M.D.; John Lust, M.D., Ph.D.; Stephen Russell, M.D., Ph.D.; Francis Buadi, M.D.; Robert Kyle, M.D.; Rafael Fonseca, M.D.; P. Leif Bergsagel, M.D.; Vivek Roy, M.D.; Joseph Mikhael, M.D.; Keith Stewart, M.B.Ch.B.; Jacob Allred; Kristina Laumann; Melanie Thompson; Sumithra Mandrekar, Ph.D.; and S. Vincent Rajkumar, M.D.

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村中健一郎(生物物理学)訳
林 正樹(血液・腫瘍科)監修
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[url=http://www.mayoclinic.org/news2008-rst/5110.html]原文[/url]

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