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化学療法は癌ワクチンの効果を高めるかもしれない/デューク総合がんセンター

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化学療法は癌ワクチンの効果を高めるかもしれない/デューク総合がんセンター

化学療法は癌ワクチンの効果を高めるかもしれない
デューク総合がんセンター
2008年5月15日

デューク総合がんセンターの研究者らは、癌ワクチンに化学療法を併用すると免疫機能を高め、すでに認められている効果をより高めるかもしれない、との見解を示した。


「化学療法は最初に免疫機能を抑制する制御性T細胞を破壊する。免疫機能を賦活させるワクチンと併用することで補完性効果があるはずだ、と我々は推測した」とデュークの研究者でこの試験の試験責任医師であるTimothy Clay博士は述べ、さらに「前臨床試験、およびデュークにおける胃癌患者へのワクチン使用を検討する臨床試験において、この仮説が正しいであろうと考える」と述べた。

5月31日シカゴで行われるASCO年次総会の討論会で研究結果が発表される予定である。また、この研究はNCIによって資金提供された。

研究者らはこの試験にdenileukin diftitox(ONTAK)と呼ばれる薬剤を使用した。その薬剤は通常或るタイプのリンパ腫の治療に使われ、免疫機能を抑制する制御性T細胞を含む一部の免疫細胞を減少させることが知られている。彼らはその薬剤が癌ワクチンの免疫賦活作用をさらに促進するはずだ、と推測した。

「臨床的にワクチンとONTAKを併用すると、明らかな免疫反応の賦活が見られた。われわれが使用したワクチンは胃腸の腫瘍に発現するタンパク質を標的にし、そのタンパク質を運ぶ細胞への免疫反応を高めることで作用する、またそれらの見解を基に、第Ⅰ相試験として、ワクチンを使用した15人の患者にONTAKを投与した」と同氏は述べた。

また、研究者らはONTAKの投与を複数回行った患者において、ワクチンの免疫機能亢進は増加する、とも述べている。

「これは有望な見解である。次に求められることは、よりワクチンにより免疫反応を賦活し、助長する薬剤の開発をすることであろう。また、この概念はあらゆるタイプの固形癌に適用されうる。そしてそれは癌研究へのとても大きな示唆となる」
ワクチンは現在、肺癌、脳腫瘍および結腸直腸癌を含む多くの悪性腫瘍の治療のため国内の様々な臨床試験で研究されている。

この試験に関与した他の研究者はAmy Hobeika, Takuya Osada, Delila Serra, Donna Niedzwiecki, H. Kim Lyerly およびMichael Morseの諸氏であった。

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内村美里人 訳
武田裕里子(薬学) 監修

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原文

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