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前立腺癌治療における新たな化学療法剤の有用性がOHSU癌研究所によって明らかに

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前立腺癌治療における新たな化学療法剤の有用性がOHSU癌研究所によって明らかに

前立腺癌治療における新たな化学療法剤の有用性がOHSU癌研究所によって明らかに
サゴピロンの国際共同試験により、進行前立腺癌患者の一部での有望性が示される
オハイオ州立大学癌研究所
2008年6月2日

抄録#5141

転移性アンドロゲン非依存性前立腺癌患者を対象としたサゴピロン+プレドニゾン初回化学療法に関する第2相試験

オレゴン健康科学大学癌研究所の研究者らが主導した国際共同試験により、ある種の前立腺癌に罹患した男性に、新規化学療法剤サゴピロン+プレドニゾンが奏効することが明らかにされた。


研究には、アンドロゲン非依存性の転移した前立腺癌、つまり癌が前立腺を越えて拡がり、ホルモン療法が効果を及ぼさなくなった男性患者を組み入れた。これは前立腺癌が最も進行した状態である。米国では、前立腺癌は男性の間で最も頻度が高い癌であり、他の癌と比べても、肺癌を除いて死亡者数が最も多い。

「サゴピロンが有望性を示したということで、われわれの意気は大いに上がっている」と、試験責任医師のTomasz Beer医師は語った。Beer医師は、Grover C. Bagbyフェローシップ癌研究特別研究員、OHSU癌研究所の前立腺癌研究プログラム主任、OHSU医科大学医学部(血液学/癌治療学)准教授を兼任している。

今回の研究は、米国臨床腫瘍学会のシカゴ年次総会で5月31日(土)午前8時に発表される。

評価可能な期間にわたってサゴピロンとプレドニゾンの投与を受けた試験参加者37人のうち、前立腺特異抗原PSAの低下という点で大半の患者がよい結果を示した。前立腺癌が存在すると、PSAの上昇が認められることが多い。

3ヵ月の試験期間中、試験参加者13人でPSAが50%以上低下し、23人が30%低下、X線検査で測定可能な腫瘍が認められた1人が完全寛解を示し、4人で効果が確認できなかった。3ヵ月でPSA値が30%低下することは、生存を示唆する強力な指標となる。

完全合成による誘導体であるサゴピロンは、悪性細胞の増殖と転移を抑制する新しいクラスの薬物であり、進行したホルモン非依存性前立腺癌に対する標準治療であるドセタキセルと類似している。ただ、ドセタキセルは治癒手段ではなく、すべての患者がその恩恵を受けるわけではない。このため、Beer氏らは進行前立腺癌に効果的な新しい薬物の探索に取り組んでいる。

「試験が完了し、サゴピロンが進行前立腺癌の男性にとって新たな治療選択肢となるかどうかをさらに詳細に検討するのが待ち遠しい」と、Beer氏は言う。

この研究は前立腺癌臨床研究コンソーシアムのメンバーと、米国とアルゼンチンチンの多数の共同研究機関と共同して遂行された。

(中略)

Sagopiloneは本研究に出資しているバイエル薬品によって製造された研究段階の薬品である。

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Nobara 訳
榎本 裕(泌尿器科)監修

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原文

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