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薬剤比率を慎重に調節すれば低用量の併用化学療法は有用

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薬剤比率を慎重に調節すれば低用量の併用化学療法は有用

薬剤比率を慎重に調節すれば低用量の併用化学療法は有用
デューク大学 2008年4月7日

ノースカロライナ州ダーラム ― 白血病およびリンパ腫に対する新薬と既存薬の併用による効果を検証した研究において、化学療法薬の投与量は臨床現場でありがちな「最大耐量」投与ではなく、最小限の毒性で最大の効果を発揮する量としなければならない、というセオリーが浮き彫りとなった。


「患者に最大耐量を投与すると、感染に対する防御機能を喪失するなどの副作用が往々にしてあり、最悪の場合は死に至ることもあります」と、本研究の統括研究者でデューク総合がんセンターのDavid Adams博士は言う。「われわれが求めているのは最大の相乗効果をもつ併用法であり、どの薬剤の単独使用と比べても効果が上回るようなものです。相乗効果のある併用法では個々の薬剤を最大耐量まで投与する必要はありません」

研究者らはこの知見をLeukemia & Lymphoma誌4月号で発表した。同誌オンライン版は2008年4月7日に発表されている。

「大半の化学療法薬は他の薬剤と併用するので、新薬が開発されたとき、どの薬剤と併用するのがベストかという疑問が常にあります」とAdams氏は述べた。「この研究で調べているのはまさにそういうことですが、私たちは順番、すなわちどの薬を先に投与するかと、比率、すなわち最小の毒性で最大の腫瘍殺傷効果を達成するためにそれぞれの薬をどれだけ投与するかについても調べています」

研究者らが取り組んでいる薬剤はCP-4055というDNA代謝拮抗剤だ。CP-4055は腫瘍細胞におけるDNAの複製や修復を阻害する。この薬剤は、DNAを傷害して腫瘍増殖を抑制する抗生物質のイダルビシンや、癌細胞の細胞死を刺激する別のDNA代謝拮抗剤であるゲムシタビンなどの標準的な化学療法薬と併用されている。

「最大の相乗効果を生む量と最大耐量は必ずしも同義ではないということを示す最もよい例は、CP-4055とゲムシタビンの組み合わせでしょう」とAdams氏は語る。「この場合、最大の相乗効果となるのはCP-4055が400に対しゲムシタビンを1の割合で投与したときになります」

薬剤の最大耐量の投与に頼らず、最大の相乗効果を得る投与量を探る方向に向かっていくことが重要だ、とAdams氏は話している。最大耐量では効果的でなくなる併用の組み合わせもあるためだ。その場合でも適切な比率にすれば癌に対し非常に効果的になるとAdams氏は話す。

「たとえば癌細胞にDNA損傷を与えることで癌を攻撃する化学療法薬のトポテカンと、われわれの新薬を併用した場合において、抗腫瘍活性の相乗効果が得られる比率と、双方の薬剤が互いに拮抗してしまう比率にはわずかな違いしかないことを見いだしました」とAdams氏は言う。「正しい比率にすれば併用が有効とデータには出ているのですが、現在の臨床現場ではそれぞれの薬剤の最大耐量まで投与する様に使われており、患者に対してこの併用法が採用される可能性は低いでしょう」

薬物送達に関するさらなる研究と、臨床現場での慣習を改めることが、患者がまだ使われていない併用化学療法の恩恵を受けられるようにするために必要だ、とAdams氏は話している。

「抗癌剤開発の分野は間違いなく標的治療の方向へ向かっていますが、従来の化学療法薬を最大限活用して患者に恩恵がもたらされるようにする余地はまだあります」という。

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橋本 仁 訳
林 正樹(血液・腫瘍医)監修

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原文

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