OHSU癌研究所の研究者らが慢性骨髄性白血病(CML)の耐性に対抗する有望な新薬候補を発見/オレゴン健康科学大学 | 海外がん医療情報リファレンス

OHSU癌研究所の研究者らが慢性骨髄性白血病(CML)の耐性に対抗する有望な新薬候補を発見/オレゴン健康科学大学

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OHSU癌研究所の研究者らが慢性骨髄性白血病(CML)の耐性に対抗する有望な新薬候補を発見/オレゴン健康科学大学

原文
OHSU癌研究所の研究者らが慢性骨髄性白血病(CML)の耐性に対抗する有望な新薬候補を発見
オレゴン健康科学大学
2007年12月2日

オレゴン州ポートランド発—オレゴン健康科学大学(OHSU)癌研究所の研究者らが、実験段階の新薬候補にCMLにおける非常に強い変異耐性に対して効果があることを発見した。

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この種の白血病治療においては、OHSU癌研究所所長のBrian Druker医師が開発したグリベック療法がゴールドスタンダードとされているが、今回の新薬剤はグリベックの後遺症を補うものとなるであろう。グリベックの成功にもかかわらず、一部のCML患者にはグリベックへの耐性が発現し、その多くは薬剤を阻害する変異によるものである。次世代薬であるスプリセルやタシグナは、グリベック耐性をもつ患者の大部分に有効な治療として開発された。しかしながらT315Iと呼ばれる変異は、こうしたCML臨床3薬に対して完全な耐性を示し再発の原因となることも多い。

しかし、マウスモデルや患者の細胞による研究室の試験では、新薬候補であるSGX393は、T315I等の非常に強い耐性の変異を阻害することがわかった。SGX393は癌治療を専門とするバイオテクノロジー会社であるSGX Pharmaceuticals Inc.社により同定された。

OHSU癌研究所の研究者らは、今回の発見をもとにさらなる前進を図る。

「既知の変異全てを制御できる薬剤はないので、われわれの研究では薬剤の併用に目を向けています。」とChristopher Eide氏(OHSU薬学部、血液学・内科的腫瘍学技術研究員)は述べている。

「際立っていたのは、スプリセルまたはタシグナのいずれかとSGX393の併用により耐性の進行が完全に抑制されたことです。われわれの所見で、阻害剤の“カクテル療法”によりCMLの薬剤耐性を完全に先制することが十分可能であると明らかになったのです。」とEide氏は言う。

Eide氏はOHSU癌研究所科学研究員Thomas O’Hare博士(OHSU薬学部、血液学・内科的腫瘍学研究専門家)の共著者である。

本試験はMichael Deininger医学博士(OHSU薬学部、血液学・腫瘍内科学准教授)の研究室において実施された。

「現在使用できる一連のCML臨床薬剤に本薬剤候補が加われば、この疾病をより効果的かつ長期にわたり制御していく治療方法となる見込みがあることを、患者は認識するべきでしょう。」とBummは述べている。

グリベックは引き続き、広く大部分の患者において著しい成功をおさめている。しかし耐性を発現する患者に対しては、既存する一連のCML薬剤に、T315Iを標的とするSGX393といった阻害剤を緊急にリストに追加する必要がある。これは必ずしも治癒を意味するものではないが、CML阻害剤療法での疾病管理において重要な進歩となる可能性をもつものである。

SGX Pharmaceuticals, Incは、SGX393の新薬臨床試験開始届提出について2008年前半期を目標としている。

OHSUは本研究で利用された技術の一部についてMolecularMD社にライセンス供与をしている。

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Chachan 訳
林 正樹(血液・腫瘍科)監訳

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