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太陽光を浴びることで進行乳癌のリスクが半減/ウェイクフォレスト大学 2007/10

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太陽光を浴びることで進行乳癌のリスクが半減/ウェイクフォレスト大学 2007/10

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太陽光を浴びることで進行乳癌リスクが半減
2007年10月19日

Winston-Salem, N.C.-ウェイク・フォレスト大学医学部、北カリフォルニアがんセンター、および南カリフォルニア大学の研究チームは太陽光を浴びることで体内のビタミンDレベルが上昇し進行乳癌のリスクを減少させるかもしれないことを発見した。

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American Journal of Epidemiology誌オンライン版で今週報告された研究で、研究者らは太陽光に多く暴露した女性は、わずかに暴露した女性に比べ、進行乳癌の発症(乳房以外の部位への転移)リスクが2分の1であることを発見した。これらの知見は生来皮膚が明色の女性にだけ観察された。試験は多量の太陽光暴露の定義を通常太陽光にあたる部位である額の皮膚の暗色部により定めた。

研究者らは腋の下(普段は直接太陽光に曝されない部位)で携帯反射率計を用いて皮膚の色を測定した。この測定に基づき生来の皮膚の色を明色、中間色、暗色に分類した。そして研究者らは乳癌のある女性と乳癌のない女性の間で太陽光暴露の比較をした。太陽光暴露は脇の下と額の皮膚の色の相違で測定された。

生来色白の色素をもつ女性において、乳癌でない群は、乳癌の群より有意に多くの太陽光暴露を受けていた。一方の群でのみこの相違が現れた事実により、この効果がビタミンD生成の相違によるものであり、単に女性らが病気で外出できなかったからではないことを示唆している。加えてこの効果は癌が診断されたのが夏か冬かに関係なく当てはまった。この相違は進行した患者でのみみられることから、ビタミンDは乳癌細胞の増殖を遅らせるために重要であるかもしれないことを示唆している。

「体は太陽光暴露によりビタミンDの活性体を生成するので太陽光は女性の乳癌リスクを減少させると私たちは確信する」と北カリフォルニアがんセンターの研究主任であるEsther John医学博士は述べた。「これらの効果は皮膚が白い女性でのみ観察された。それは皮膚の色がより暗い色素をを多くもつ女性は太陽光暴露によるビタミンDの生成が少ないからと言える」

皮膚の色の測定に基づいた乳癌リスクと太陽光暴露に関するこれらの新しい知見はJohn氏らが以前行なった研究(頻繁に太陽光に暴露したと報告した女性は、稀にしか太陽光に暴露しなかった女性より乳癌の発症リスクが低かったことを示したもの)と一致している。

研究者らは太陽光だけがビタミンDの供給源ではなく、総合ビタミン剤、脂肪の多い魚、および強化食品である牛乳、ある種のシリアル、そして果物ジュースからも摂取できると強調した。太陽光は皮膚癌のリスクもあるため、女性らは日光浴で乳癌のリスクを減少させようと試みるべきではないと彼らは述べている。

「もし将来の試験が、ひき続き太陽光暴露に伴う乳癌リスク低下を示すようであれば、食事療法や栄養補助食品からのビタミンD摂取の増加がビタミンDの十分なレベルを達成する最も安全な解決策かもしれない」とウェイクフォレスト大学医学部総合がんセンターの共同研究者であるGary Schwartz医学博士は述べた。

「乳癌リスクの多くの要因が調整不可能であることから、調整可能な要因であるビタミンDがリスクを低下させるというこの知見は重要である」と南カリフォルニア大学ケック医学部の共同研究者であるSue Ingles 医学博士は述べた。

研究者らはサンフランシスコ湾岸地域の1,788人の乳癌患者と乳癌でない2,129人の対応対照群で比較した。彼らは非ヒスパニック系白人、ヒスパニック系およびアフリカ系アメリカ人女性を登録したので、生来の皮膚の色の範囲や体内でビタミンDを生成する能力の範囲が幅広かった。皮膚の色は太陽光暴露後体内でビタミンDがどのくらい生成されるかを決定する重要な要因である。皮膚が暗色の人は太陽光の下で同等の時間過ごした場合、皮膚が明色の人に比べビタミンD生成が10分の1以下である。皮膚が暗色の人の方が明色の人よりビタミンD不足の可能性が高い。

University of Southern California Keck School of MedicineのWei Wang医学博士も研究チームの一員であった。研究はNational Cancer InstituteとU.S. Department of Defense Medical Research Programからの研究奨励金によって支援。

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内村美里人 訳
Oyoyo 校正

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