2009/08/11号◆FDA最新情報(ベバシズマブ、TNF阻害剤) | 海外がん医療情報リファレンス

2009/08/11号◆FDA最新情報(ベバシズマブ、TNF阻害剤)

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2009/08/11号◆FDA最新情報(ベバシズマブ、TNF阻害剤)

同号原文

NCI Cancer Bulletin2009年08月11日号(Volume 6 / Number 16)

日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~

PDFはこちらからpicture_as_pdf
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FDA最新情報

・ベバシズマブを転移性腎臓癌治療薬に承認
・TNF阻害剤の発癌性について警告表示が必要

ベバシズマブを転移性腎臓癌治療薬に承認

米国食品医薬局(FDA)は、他の部位に転移した腎臓癌に対するベバシズマブ(アバスチン)とインターフェロンαの併用療法を承認した。これによりベバシズマブは5種類の癌に対する治療で承認されたことになる。

今回の承認は、約650人の未治療の進行性腎細胞癌患者を対象とした多国籍第3相臨床試験(AVOREN試験)の結果に基づいたものである。試験に参加したのは、腎臓の全摘あるいは部分切除(腎摘出術)を受けたことのある明細胞型の腎臓癌患者で、ベバシズマブとインターフェロンαの併用投与群と、プラセボとインターフェロンαの併用投与群とに無作為に割り付けられた。インターフェロンαとの併用において、ベバシズマブ治療群ではプラセボ治療群と比較して、無増悪生存期間(PFS)が10.4カ月対5.5カ月と2倍近く改善した。また、腫瘍の縮小を基準とした奏効率においては、31%対12%と3倍近く改善した。ベバシズマブ治療群では全生存期間が延長する傾向がみられたが、統計学的に有意ではなかった。

AVOREN試験における当初の主要エンドポイントは全生存期間であったが、FDAおよび欧州薬事規制当局との事前協議においてPFSを承認基準とすることが受諾されたと、ベバシズマブの製造元であるロシュ社は説明した。

TNF阻害剤の発癌性について警告表示が必要

FDAは先週、腫瘍壊死因子(TNF)阻害剤として知られる薬剤が、リンパ腫などの癌リスクを高めるとして、添付文書に警告文の追加記載が必要であると発表した。TNF阻害剤は、多くの免疫系疾患の治療に使用されており、若年性関節リウマチ、クローン病やその他の炎症性疾患などが適応症に含まれる。この種の薬剤には、インフリキシマブ(レミケード)、エタネルセプト(エンブレル)、アダリムバブ(ヒュミラ)、セルトリズマブペゴール(Cimzia)、およびゴリムマブ(Simponi)がある。

FDAは今年先ごろ、TNF阻害剤について安全性審査を実施した。これは同薬剤による治療を受けた患者に悪性腫瘍が生じるという報告が当局の有害事象報告システムに寄せられたことを受けて行われたもので、今回の警告はこの再評価の結果である。報告によれば、平均30カ月の投薬治療を受けたあとの患者に癌の発症リスクが高まったとの分析結果が示された。再評価で確認された癌の約半数が、ホジキンおよび非ホジキンを含むリンパ腫であり、その他は、白血病、メラノーマ、固形癌であった。

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岡田 章代 訳

林 正樹(血液・腫瘍内科医/敬愛会中頭病院) 監修

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