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ゾレドロン酸により早期乳癌の治療が向上

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ゾレドロン酸により早期乳癌の治療が向上

Zoledronic Acid Improves Early Breast Cancer Treatment
(Posted: 06/19/2008) シカゴで開催されたASCOの2008年年次総会で発表された試験結果によると、閉経前の早期乳癌患者に対する術後補助内分泌療法にゾレドロン酸 (ゾメタ)を追加することによって臨床上の転帰が内分泌療法のみの患者よりも有意に改善する。


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NCIキャンサーブレティン2008年6月10日掲載記事より(最新号日本語版はこちら

閉経前の早期乳癌患者に対する術後補助内分泌療法にゾレドロン酸 (ゾメタ)を追加することによって臨床上の転帰が内分泌療法のみの患者よりも有意に改善する、との報告がASCO年次総会で発表された。今回の結果は、Austrian Breast and Colorectal Cancer Study Group(オーストリア乳癌大腸癌臨床試験団体)が1,800人の女性を対象に実施した第3相ランダム化臨床試験から得られたものである。

ビスフォスフォネートとして知られている種類の薬剤の一つであるゾレドロン酸は以前から骨転移の治療に用いられており、今回の試験は、本剤が腫瘍を縮小し、かつ転移活性を阻害する可能性もあることを示唆する非臨床試験および初期臨床試験のデータに基づいて実施された。結果はこれを裏付けるものであった、と試験責任医師でウィーン大学医学部のDr. Michael Gnant氏は述べた。

全体的に見て、タモキシフェンもしくはアナストロゾールを用いて治療した患者のあいだでは、無病生存率に差はなかったことが試験で明らかになった。しかし、ゾレドロン酸を追加したことにより、いずれの療法においても無病生存事象のリスクはホルモン療法のみの場合と比較して36%低下した、とGnant氏は述べた。中央値で60ヵ月のフォローアップ期間で、全無病生存率は92.4%、全生存率は97.7%であった。

試験に参加した女性は、その全員が閉経前の内分泌療法に奏効している1期、2期の乳癌患者であり、手術による治療および必要な場合は放射線による治療が施された。卵巣機能を一時的に抑制するためにゴセレリンも投与された。各患者は、タモキシフェン群、アロマターゼ阻害薬のアナストロゾール群、もしくはいずれかの薬剤とゾレドロン酸との併用群の4つの術後補助療法群の内の1つに割り付けられ、治療は3年間続けられた。

本剤の認容性も良好であり、高用量のビスフォスフォネート剤の使用に伴う2つの副作用である、肝疾患もしくは顎骨障害のリスクが増大する徴候も認められなかった。

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豊 訳
島村義樹(薬学)監修

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