Advexin/第1/2相臨床試験データが示す進行食道癌患者に対するADVEXIN®/千葉大 | 海外がん医療情報リファレンス

Advexin/第1/2相臨床試験データが示す進行食道癌患者に対するADVEXIN®/千葉大

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Advexin/第1/2相臨床試験データが示す進行食道癌患者に対するADVEXIN®/千葉大

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第1/2相臨床試験データが示す進行食道癌患者に対するADVEXIN®(Introgen社)の安全性および抗癌活性

AUSTIN(テキサス州)3月16日/PR Newswire
Introgen Therapeutics, Inc.社(Nasdaq: INGN)は本日、進行食道癌患者に実施したADVEXINの第1/2相臨床試験で肯定的なデータが得られたことを公表した。ADVEXINを数回にわたり腫瘍内投与したところ、安全で実用化が可能であり、臨床的に活性をもつことが示された。患者10人中9人はstable disease(病勢不変)で局所的抗腫瘍効果を認め、1年全生存率は60%であった。治療後、30%の症例では複数の生検標本に全く腫瘍が認められなかった。ADVEXINは臨床試験段階にある癌治療薬で、p53腫瘍抑制遺伝子を直接腫瘍に導入するためアデノウイルスベクターを利用するものである。Introgen社との共同研究に携わっている、日本の千葉大学の研究者らが試験を実施し、そのデータがCancer Scienceの最新号に公表されている。

Introgen社上席副社長で医療科学部のRobert E. Sobol医師は、「不応性の食道癌はきわめて悪性度の高い疾患であり、新しい治療法が必要とされています。この治療が難しい食道癌患者の集団でも、ADVEXINは大きな毒性をもたらすことなく腫瘍を局所制御する臨床活性があることを示しました」と言う。

本試験では、食道扁平上皮癌であることが確認され、それ以上の手術が適応とされず標準化学療法に抵抗性を示した患者10人を登録した。試験登録時、5人に隣接臓器への進展が認められた。全体で6人に奏効し、1年以上安定をみた。1人は試験に登録したときには腫瘍のため嚥下不可能であったが、ADVEXINを2回投与すると液体と食事が嚥下可能となった。このほか、1人がADVEXINによる治療終了後、無進行のまま47ヵ月間生存している。ほかの臨床試験での場合と同じく、ADVEXIN療法は高い耐容性を示した。

千葉大学医学部附属病院の教授で今回発表された報告の主筆者である島田英昭医師は、「ADVEXINは進行癌に対する単独投与での活性が認められたうえ、最近の臨床データでは、ほかの癌でADVEXINと放射線療法および化学療法とを併用すると奏効率が高いことが示されたため、食道癌でも初期療法としてADVEXINと化学放射線療法とを併用する試験を実施する必要があると考えています」と話している。

ADVEXINとは
ADVEXINを用いるp53遺伝子治療は、癌の発生、進行および治療抵抗性をもたらす最も基本的で頻度の高い分子欠損のひとつ、p53遺伝子の腫瘍抑制機能の異常を標的とする治療法であるため、広範囲にわたる癌種に対してさまざまな臨床の場面で適用可能な分子標的治療である。

(以下略)

参考:千葉大学ADVEXIN第Ⅰ/Ⅱ相データ報告PDF

(Nobara 訳・Dr.榎本 裕(泌尿器科) 監修)

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