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Efaproxyn全脳照射補助薬 生存率改善

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Efaproxyn全脳照射補助薬 生存率改善

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乳癌の脳転移を来した患者にみられたEFAPROXYN(TM)の生存率改善効果を裏づける Journal of Clinical Oncologyの報告結果 2006/1/3

ウェストミンスター(コロラド州)PRNewswire-FirstCall/ Allos Therapeutics, Inc.社(Nasdaq:ALTH)は本日、脳転移患者に実施したEFAPROXYN(efaproxiral)の第3相REACH試験から得られた結果報告を発表した。本試験の結果は、Journal of Clinical Oncologyの1月1日号(volume 24、issue 1)で報告されており、脳転移を来した患者、特に乳癌から転移した患者では、全脳照射(WBRT)にEFAPROXYNを追加投与すると、生存率および奏効率が改善することを示唆している。

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さまざまな固形癌の脳転移を来した患者に施行する全脳照射でEFAPROXYNを補助療法として投与したときの安全性および効果を評価するため、報告の著者らがREACH試験のデータを解析した。非小細胞肺癌(NSCLC)または乳癌の患者397人のサブグループのうち、EFAPROXYN群では奏効率、生存期間中央値ともに改善したことが解析の結果により示された。同サブグループの生存期間中央値(MST)は、EFAPROXYN群で6.0ヵ月であったのに対して対照群では4.4ヵ月であり(HR = 0.82, p = 0.07)、38%改善したことがわかった。この癌種の異なる患者集団で、生存率に関する既知の予測因子を特定するためにコックス重回帰分析を実施すると、EFAPROXYN群の患者では死亡リスクが25%低下した(HR = 0.75, 95%CI: 0.60, 0.94;p = 0.01)。このほか、同サブグループのEFAPROXYN群では奏効率(放射線画像診断による完全奏効率と部分奏効率の合計)にも統計的に有意な改善(13%, p = 0.01)が認められた。原発腫瘍の種類別に実施した探索的解析では、EFAPROXYNによる治療効果が最も高かったのは乳癌から脳転移を来した適格患者107人であることがわかった(HR = 0.51, p = 0.003, 未補正ログランク検定)。全体的にEFAPROXYNの忍容性は高く、本剤関連の有害事象の大部分がグレード1および2であった。いずれの有害事象も追跡期間1ヵ月のうちに消散し、支持療法により難なく管理できるものであった。以上のデータの一部がこれまでにも第40回米国臨床腫瘍学会年次総会、第26回サンアントニオ乳癌シンポジウム、8th Annual Scientific Meeting of the Society for Neuro-Oncololgy(または第8回神経腫瘍学会年次総会)で報告されている。

Cleveland Clinic Foundationの脳腫瘍研究所放射線腫瘍学部門ガンマナイフセンター所長であり、本試験の試験責任医師であるJohn H. Suh医師は、「今回得られた知見は、EFAPROXYNを追加投与しない場合にはきわめて予後不良の患者群の生存率が、同剤により改善する可能性があることを示唆するものです。特に、過去25年にわたり、この患者集団の生存率およびQOLを向上させるという点では当該分野の進展がないことを考えると、本試験の結果は感動的です」と言う。

REACH試験で乳癌のサブグループに観察された生存率改善効果をさらに確認するため、Allos社は2004年2月、乳癌の脳転移を来した女性を対象として酸素補充を伴うWBRTにEFAPROXYNを追加する場合としない場合との効果を比較するようにデザインしたENRICH試験(乳癌および低酸素性脳転移患者の増強全脳照射)という第3相無作為化非盲検多施設試験を開始した。同社は現在、2006年後半でENRICH試験の患者登録を完了し、その約6ヵ月後に予備試験の結果を報告する予定である。

REACH試験とは
REACH試験は、脳転移患者を治療するうえでのEFAPROXYNの安全性および効果を示すためデザインされた無作為化非盲検第3相臨床試験である。肺小細胞癌、胚細胞腫瘍およびリンパ腫の患者は除外されている。過去に脳腫瘍の切除を受けていても計測可能な病変が残存していれば登録できるものとした。試験には患者538人を登録し、脳転移患者にEFAPROXYNを投与してWBRTで酸素補充した場合(271人)とWBRTで酸素補充した場合(267人)との安全性および効果を比較した。治療開始前、WBRTの1ヵ月後、WBRTの3ヵ月後、その後3ヵ月毎に、進展をみるか死亡するまで脳の放射線画像診断(MRIまたはCT)を施行することを要件とした。試験の主要エンドポイントは生存期間とした。脳での奏効率を二次エンドポイントとして評価した。

EFAPROXYNとは
EFAPROXYNは、赤血球に含まれる酸素運搬蛋白であるヘモグロビンの酸素放出を促進し、腫瘍内の酸素濃度を増大させることによって、放射線療法の施行時に腫瘍の低酸素領域または酸素欠乏領域を増感させるよう設計された初めての合成小分子化合物である。腫瘍内に酸素が存在することは、放射線療法の効果を高めるためには不可欠の要素である。Allos社は、EFAPROXYNが腫瘍内の酸素化を進めることによって標準放射線療法の効果を高める可能性をもつと考えている。

(Nobara 訳・Oyoyo 校正)

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