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新療法、進行期リンパ腫治療に新たな期待をもたらす/ロチェスター大学医療センター

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新療法、進行期リンパ腫治療に新たな期待をもたらす/ロチェスター大学医療センター

新療法、進行期リンパ腫治療に新たな期待をもたらす
New Therapy Offers New Hope for Treating Advanced-Stage Lymphoma

ロチェスター大学医療センター University of Rochester Medical Center 原文へ
2005/12/12

腫瘍学者らは新規薬剤である標的薬剤療法に反応しないリンパ腫のタイプを持つ患者をどのように治療すべきかで窮地に立たされていた。ロチェスター大学医療センター(University of Rochester Medical Center)とその他の施設の科学者らによる研究で、その他の薬剤が効かなくなったときの、緩徐進行型非ホジキンのリンパ腫に有効である新しい薬剤が存在するかもしれないことを示した。

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腫瘍細胞のDNAを攻撃し自滅させ細胞分裂サイクルを破壊する薬剤であるbendamustine(ベンダマスチン)である。77例の、ほとんどが進行した濾胞性リンパ腫を持ち、リンパ腫にとって奇跡の薬剤と考えられたリツキシマブに奏効しなかった患者が、bendamustineの投与を受けた。その患者のうち、74パーセントが奏効し、35パーセントで寛解が認められた。

「これは非常にエキサイティングなことである。なぜなら、リツキシマブに奏効しなかった一群の患者に対する化学療法の初めての研究であり、それらの患者にとって効果的な選択肢をもたらすからである。」と、ロチェスター大学医療センターにあるJames P. Wilmot Cancer Center(James P. Wilmotがんセンター) のJonathan Friedberg医師は言う。この日、Friedberg医師は、アトランタで開催された米国血液学会の年次総会でその国際研究の成果を発表した.。

「これだけ病気が進んだ段階の患者において、このような奏効を認めるのはまれである。特に、以前に他のアルキル化剤に反応せず、リツキシマブで再発した後では。」と、Wilmotがんセンターのリンパ腫臨床試験の共同責任者であるFriedberg医師は言う。

濾胞性リンパ腫患者の約半数は、単剤としてリツキシマブに奏効する。標準治療はCHOP*と呼ばれる化学療法との併用である。医師らは、その治療に反応しない患者やあるいはその治療に奏効しなくなった患者をどのように治療すべきか奮闘してきた。濾胞性リンパ腫を持つ患者にとって、通常10年間の病態の自然進行中に再発を複数回経験することは一般的であった。

「典型的にこれらの患者は、数年にわたって数種類もの異なる治療を必要とするが、それらは病気を治癒させるものではない。このデータは、bendamustineがこの疾患に対するわれわれの治療オプションとして追加されるであろうことを示唆するものである。」とFriedberg医師は言う。

その第Ⅱ相試験は、ステージ3期またはステージ4期の病態で、すでにかなりの治療を受けた老齢の患者に的を絞り2004年から2005年の間に17の施設で治療が実施された。

74パーセントの奏効率は、35パーセントの完全寛解と39パーセントの部分寛解からなる。患者の7パーセントで病態は安定し、別の16パーセントでは病態が進行した。奏効期間の平均は、6ヵ月であった。

Bendamustineは、その臨床試験に資金援助を行ったCephalon Oncology社により開発されている。試験に参加している施設は、ジョージタウン大学、バーミンガムのアラバマ大学、M.D.アンダーソンがんセンター、ダナ・ファーバー癌研究所、バージニア大学、カリフォルニア州のPacific Oncology & Hematology Associates and Desert Regional Medical Center、カナダのQueen Elizabeth II Health Science Center(エリザベスⅡ世健康科学センター)とオタワ・ホスピタルである。

Bendamustineの第Ⅲ相試験は、リツキシマブに耐性である緩徐進行型非ホジキンのリンパ腫を持つ患者を対象に現在実施中である。Wilmotがんセンターでは、本試験のための患者を募集している。

*:CHOP(チョップ)療法(シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾロン)

(ウルフ 訳・林 正樹(血液・腫瘍科) 監修 )

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