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併存疾患によって前立腺癌の併用療法のベネフィットが制限されうる

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併存疾患によって前立腺癌の併用療法のベネフィットが制限されうる

Comorbidities May Limit Benefits of Combination Prostate Therapy
(Posted: 01/30/2008) – Journal of the American Medical Association誌2008年1月23日号によると、局所前立腺癌患者で他の疾患も有する男性は、アンドロゲン抑制療法など抗癌治療の副作用に難渋する可能性が大きい。


NCIキャンサーブレティン2008年1月22日号より

放射線療法(RT)にアンドロゲン抑制療法(AST)を加えることによって局所前立腺癌や再発の危険因子を有する男性の全生存率が改善するが、生存に対するベネフィットが得られるのは、他の中程度~重度の疾患(併存疾患)を呈していない男性のみであると考えられる。ブリガム・ウィメンズ病院(ボストン)のDr. Anthony V. D’Amico氏を筆頭とする研究者らによる本報告は、Journal of the American Medical Association誌に1月23日付けで掲載されている。(ジャーナル要旨参照

これまでに行われた観察研究やランダム化試験の統合解析から、ASTが高齢男性における心臓発作やその他の心血管イベントの危険性増加と関連する可能性が示唆されていた。

本試験では、局所前立腺癌で高い再発危険因子を有する男性206名をRT群またはRT+AST群にランダムに割り付け、6カ月にわたって治療した。対象となった男性(平均年齢72.5歳)を、併存疾患(糖尿病や心臓発作歴など)の重症度に基づいてさらに分類した。

追跡調査期間中央値7.6年後、推定8年生存率は、RT+AST群で74%、RT群で61%であった。計74名が死亡した。その内訳は、RT群で44名、RT+AST群で30名であった。

軽微な併存疾患を有していた157名のうち死亡したのは、RT群で31名、RT+AST群で11名であった。一方、中等度~重度の併存疾患を有していた49名のうち死亡したのは、RT群で13名、RT+AST群で19名であった。

Dr. Anthony V. D’Amico氏らは、「もとより併存疾患がある場合は、ASTなど特定の抗癌治療の逆の効果を増加させうる」と結論づけた。AST治療を受けている男性を対象として、この相互作用をさらに評価するため、および余命を短縮させる可能性が特に高い疾患を特定するための追跡臨床試験を推奨している。

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齊藤芳子訳
林 正樹(血液・腫瘍科)監修

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