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癌リスク低下にビタミンDが必要/カリフォルニア大 サンディエゴ校

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癌リスク低下にビタミンDが必要/カリフォルニア大 サンディエゴ校

2005/12 原文へ



カリフォルニア大 サンディエゴ校

UCSD Medical Center, Moores Cancer Center

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)医療センターのMoores 癌センターの癌予防専門家によれば、毎日1,000IUビタミンD3を摂取すると、大腸癌、乳癌、および卵巣癌など特定の癌の発症リスクを最大50%まで下げられる。研究者らは、毎年何百万人もの生命を奪う疾患を予防するための安価な手段として、ビタミンD3の摂取を増やすよう迅速な公衆衛生上の対応措置を求めている。

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Journal of Steroid Biochemistry and Molecular Biology』2005年10月号の論文など、これらの研究者による以前の試験により、ビタミンD欠乏と大腸癌増加の間に関連性が認められた。オンラインで2005年12月27日に発表され、『The American Journal of Public Health』2006年2月号の記事で出版される新論文は、同じリスクを乳癌および卵巣癌と関連付け、対応措置を求める研究者らの主張を強調した。

「例えば、米国女性の8人に1人が一生の間に乳癌に罹患する。マンモグラフィーを利用しての早期発見により、死亡率は約20%減少する。しかし、ビタミンDを使用すれば、最初の段階で癌を予防できるだろう」と、UCSD Moores ancer CenterおよびUCSD School of MedicineのDepartment of Family and Preventive Medicineの教授であり、共著者であるCedric F. Garlandは述べた。

本著で著者らは次のように結論付けた。「ビタミンD欠乏の高い罹患率が、ビタミンD欠乏患者に特定の種類の癌リスクが高いことと関連すると判明したことから、ビタミンD欠乏が、大腸癌、乳癌、卵巣癌、およびその他の癌による毎年数千人の若年死の原因である可能性がある」

本試験では、米国北東部の住民や皮膚の色素沈着が多い人は、ビタミンD欠乏のリスクが高いことも分かった。これは、人体がビタミンDを生成するには太陽の紫外線Bが必要なためである。アフリカ系アメリカ人の皮膚は色素沈着が多いため、ビタミンD合成能力が低い。

「アフリカ系米国人女性は、同年齢の白人女性よりも、癌による死亡者が多い。大腸癌、前立腺癌、および卵巣癌の生存率も、アフリカ系米国人のほうが不良である。」と、Garland氏は言った。社会経済的状況および医療の受けやすさの影響を除外して調節しても、黒人の生存率のほうが実質的に不良であった。著者らはこの違いを黒人のビタミンD生成能力の低さと関連付けている。

これらの知見は、1966年1月~2004年12月に世界各国で発表された、ビタミンDの血清濃度または経口摂取量と特定の種類の癌リスクの関連性についての科学誌の広範な系統的レビューに基づく。大腸癌30、乳癌13、前立腺癌26、および卵巣癌7など、癌リスクとビタミンDの摂取状況について、63の観察研究が評価された。

対象について書かれた実質すべての観察研究に関するこの総合的な解析は系統的レビューと呼ばれるが、単一の研究よりも結果は明確であり、知見に対するコンセンサスを確立する上で重要な方法として科学者らに認識されている。

「医学界が25年にわたって収集し、提供してきた最高の観察研究から得られた多くのエビデンスから、公衆衛生上の対応措置が必要であるとの結論が得られた」とGarland氏は言った。「これらの癌の一次予防はほとんど無視されてきたが、市民のビタミンD摂取量増加によって、大腸癌、乳癌、および卵巣癌の発現率が激減する確証が今得られた」

著者らによれば、推奨用量の範囲内で毎日ビタミンD3を摂取することの安全性については、全米科学アカデミーによって完全に評価・確認され、これまで観察研究で確認された利点が大きいことから、公衆衛生施策としてのビタミンDの摂取拡大措置を先延ばししてはならない。

1,000 IU/日とは全米科学アカデミーが定めた安全値の半分である。Garland氏によれば、本試験ではビタミンDのあらゆる摂取方法、すなわち食事またはサプリメントの摂取および適度な日光への曝露による光合成について調べたが、実際問題として、たいていの場合、ビタミンD含有食品やサプリメントを摂取することによって、容易に目標量を達成できる。著者らの概算では、経費は1日約5セントである。

「多くの人にビタミンDが不足している。例えば、コップ1杯の牛乳には100 IUしか含まれていない。現在、オレンジジュース、ヨーグルト、およびチーズなどその他の食品が栄養強化され始めたが、1日1,000 IUを達成するためには、かなりの工夫が必要である。太陽への曝露は、それ自体が問題であり、限界がある。顔をのぞく身体の40%以上が1日に15分を超えて太陽の曝露を受けないように推奨した。顔や身体は太陽から保護すべきである。しかし、肌の色の黒い人々が適量のビタミンDを産生するには、曝露量を増やす必要があり、肌の色の白い人々は、太陽からビタミンDを得ようとすべきでない。適量を獲得する最も簡単で信頼できる方法は、食事および毎日のサプリメントである」

本試験の共著者は、Moores Cancer CenterおよびUCSD School of Medicineのthe Department of Family and Preventive Medicineに所属するCedric F. Garland、Edward D. Gorham、Sharif B. Mohr、およびFrank C. Garland。New YorkのStrang Cancer Prevention CenterのMartin Lipkin。The State University of New Jersey and The Cancer Institute of New JerseyのHarold L. Newmark, Rutgers。Department of Medicine, Boston University School of MedicineのMichael F. Holick。



(oyoyo 訳・Jobim 監修)

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