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緩和放射線治療によって高齢の神経膠芽腫患者の生存期間が延長する

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緩和放射線治療によって高齢の神経膠芽腫患者の生存期間が延長する

Palliative Radiation Extends Survival for Elderly Patients with Glioblastoma
(Posted: 04/30/2007) New England Journal of Medicine2007年4月12日号によると、高齢の神経膠芽腫患者は緩和放射線治療によって、QOLを損うことなく生存期間が有意に改善する。


4月12日発行のNew England Journal of Medicine誌で発表された試験によると、高齢の膠芽腫患者にとって症状緩和目的の放射線療法は有益であり、生存率を有意に高め、QOLを損なわない。Association of French-Speaking Neuro-Oncologists(フランス語を話す神経腫瘍医の会)が実施したランダム化試験では、高齢患者の癌臨床試験への組み入れの実現可能性についても強調されている。試験責任医師は、70歳以上の膠芽腫患者81人を本試験へ組み入れた。いずれの患者も全身状態は良好であった。42人が抗痙攣(こうけいれん)薬、身体的および心理的支援など支持療法のみを受け、緩和ケアチームが担当した。残り39人が支持療法と放射線療法を受けた(1日当たり1.8Gy、週5日の線量で50G)。

放射線療法を受けた患者の生存期間中央値は29.1週であり、支持療法のみを受けた患者では16.9週であった。放射線療法は、生検のみから完全切除まで、施術範囲を問わず、生存期間に利益をもたらした。身体および精神の状態は両群とも時間と共に低下し、有意な群間差は認められなかった。QOLに対する認識も、両群間に差は認められなかった。

著者らは、「放射線療法は、治療開始時の全身状態が良好な高齢の膠芽腫患者の生存期間中央値を延長する。高齢患者における放射線療法の至適線量は未確定である」と述べている。その他の試験では、異なる線量および分割照射法を用いた本法以外の種々の症状緩和目的の放射線レジメンにより、同様の利益が得られる可能性があることが示されている。

Oyoyo  訳
林正樹(血液・腫瘍医) 監修

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