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イマチニブの’休薬期間’は、病勢進行のリスクがある

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イマチニブの’休薬期間’は、病勢進行のリスクがある

Imatinib ‘Treatment Holiday’ Risks Disease Progression
(Posted: 04/17/2007) Journal of Clinical Oncology誌3月20日号によると、進行した消化管間質腫瘍(GIST)に治療薬イマチニブ(グリベック)が奏効している患者において、治療の中断は病勢の急速な進行のリスクがある。


NCI Cancer Bulletin, vol. 4/no. 13, 2007年3月27日号より(日本語訳

Journal of Clinical Oncology (JCO)に3月20日付けで掲載された欧州のランダム化試験によると、イマチニブ(日本語訳)でコントロールされていた進行性消化管間質腫瘍(GIST)患者では、治療を中断すると急速に疾患が進行するリスクを伴う。

進行性GIST患者の最高90%に対して、イマチニブは腫瘍をコントロールし、全生存期間を延長させることができる。通常、イマチニブの副作用は軽度であるが、慢性化する場合も多い。GISTに対する標準的治療は、腫瘍の進行あるいは再発が認められるまでイマチニブを投与することであるため、同薬の有害作用が発現した患者は、癌がコントロールされている場合、投与中断を要求することがある。しかし、投与中断がこのような患者にとって安全であるか否かを検証した試験はこれまでにない。

試験責任医師は、1年以上イマチニブ投与を受けて疾患がコントロールされている患者58名を、投与継続群または投与中断群にランダムに割り付けた。投与継続群の28名中8名で疾患が進行し、投与中断群の32名中26名で、疾患が進行した。このことにより、同試験は中止され、医師らは全患者に対してイマチニブ投与を再開するよう勧告した。

投与中断群でイマチニブ投与再開を選択した26名中、24名は再び腫瘍のコントロールが認められた。結論として執筆者らは、「両群間で全生存期間に差は認められないが、本試験は、投与中断後における生存期間の同等性やイマチニブに対する抵抗性増加を示すようにデザインされたものではない。GISTに対するイマチニブ投与中断は、通常の診療において推奨すべきではない」と述べている。

ゾレドロン酸1年1回投与により前立腺癌患者の骨密度が増加する
小規模プラセボ対照ランダム化試験によると、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト投与を受けていた非転移性前立腺癌男性において、ゾレドロン酸(原文)の単回投与は骨密度(BMD)を12ヵ月間にわたって増加させる上で十分であることが判明した。GnRHアゴニストは、BMD減少および骨折リスクの増加と関連している。

JCOに3月20日付けで掲載された本試験では、GnRHアゴニスト投与を受けていた非転移性前立腺癌男性40名を、ゾレドロン酸4mg静脈内投与群またはプラセボ群にランダムに割り付けた。これらのうち36名に対して、12ヵ月後にBMD検査を実施した。本試験では検査を行なった4箇所の骨で、プラセボ群ではBMD減少が認められた。一方、ゾレドロン酸群では、同部位でBMD増加が認められた。両群間におけるBMDの最大累積差異(7.1%)は、腰椎の背腹(腰部における脊柱の部分)でみられた。また、ゾレドロン酸は、破骨細胞(骨量減少および骨リモデリング(再形成)に関与する細胞)活性のバイオマーカーであるN-テロペプチドの濃度を低下させた。

同様のBMD改善は、前立腺癌患者に対してゾレドロン酸を3ヵ月毎に1年間投与を行った試験においても認められた。代表執筆者であるMassachusetts General HospitalのMatthew R. Smith医師らは、「BMDの結果と血清中N-テロペプチドの抑制持続に関する同等性から、ゾレドロン酸1年1回投与は性腺機能の低下した男性の骨量減少を予防する上で十分であることが示唆される」と記している。

同研究チームは、本試験の過剰解釈について警告している。なぜならば、本試験には骨折リスクに対する影響の有無を検出する力がないためである。付随の論説において、ワシントン大学のCelestia S. Higano医師は同意見を繰り返し述べており、「骨転移を伴う前立腺癌患者を治療する際に骨関連の合併症のリスクを減らすことを意図するならば、ゾレドロン酸をより少ない頻度で用いればよいということを本結果が意味しているわけではない」と論じている。

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斉藤芳子 訳
榎本裕(泌尿器科医)監修

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