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2010/10/19号◆FDA最新情報「レギュラトリーサイエンス」「カルボプラチンに関する警告」

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2010/10/19号◆FDA最新情報「レギュラトリーサイエンス」「カルボプラチンに関する警告」

同号原文
NCI Cancer Bulletin2010年10月19日号(Volume 7 / Number 20)


日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中〜

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FDA最新情報

・FDAは 「レギュラトリーサイエンス・イニシアチブ」を通して先進技術を確保
・カルボプラチン投与に関する内科医、試験責任医師への警告

FDAは “レギュラトリーサイエンス・イニシアチブ”を通して先進技術を確保

FDA長官のDr. Margaret Hamburg氏は、10月6日、FDAの製品安全審査および承認手続を 「レギュラトリーサイエンスイニシアチブ(Regulatory Science Initiative)」によって刷新する計画概要を示した報告書を発表した。

報告書では、ヒトゲノムのマッピングやナノテクノロジーの応用など最近の科学技術の劇的な進歩が、「疾病の予防、診断および治療法を大きく変える可能性を秘めている」と指摘する。続けて、FDAの規制手続は最新の科学の進歩に遅れを取っており、このイニシアチブは、「FDAが規制する製品の安全性、有効性、品質および性能を評価するための新しい方法、基準および探索法を開発する」という“レギュラトリーサイエンス”を促進することにより遅れを挽回する、としている。

2011年会計年度の大統領予算要求では、このFDAのイニシアチブに対し2,500万ドルが提供され、「FDA内の既存の活動を拡充し、また学界、産業界、政府機関との新たなパートナーシップ構築を行う」と報告書は述べている。

このようなパートナーシップの一例として、米国国立衛生研究所(NIH)とFDAは最近、レギュラトリーサイエンスを促進する4つの研究プロジェクトに対する合同での資金提供を発表した。NIHはこれらのプロジェクトに3年にわたり940万ドルを、FDAは95万ドルを拠出する。「これらのプロジェクトは、レギュラトリーサイエンスというものが持っている幅広い潜在的な可能性を示している。その結果は全科学分野の研究者に幅広く応用されるであろうし、また、より良き情報に基づいた規制決定と、迅速な薬剤の開発と承認が実現するだろう」とHamburg氏は述べる。

カルボプラチン投与に関する内科医、試験責任医師への警告

NCI癌治療評価プログラムの勧告に基づき、FDAは10月8日、米国の腫瘍学界に対し、癌治療におけるカルボプラチンの投与量に影響を及ぼしうる、血清クレアチ二ン計測法が最近変更されたことに関して警告を通達した。

新たな標準化された同位体希釈質量分析(IDMS)法は、2010年末までに米国のすべての臨床診断機関で血清中の代謝マーカーであるクレアチニン計測に採用されることになっているが、従来の方法と比較して低レベル(例えば0.7mg/dL程度)でのクレアチニンを少なめに定量するとみられる。この差により腎臓機能が過大に評価され、カルボプラチンの不適切な投与につながる可能性がある。

そこでこの通達では、「患者の糸球体濾過率をIDMS法による血清クレアチニンの計測に基づいて評価している場合は、過剰投与を避けるためにカルボプラチン投与に上限を設けることを推奨する」と述べている。

この通達には、最大投与量決定のための指針が示されている。また現在進行中のカルボプラチンを使用する臨床試験の責任医師は、この新情報に基づいてその試験での投与量を調整すべきかどうか検討すべきであると付け加えている。

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杉田 順吉 訳
田中 文啓(呼吸器外科/兵庫医科大学病院・准教授)監修

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