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センチネルリンパ節生検によって早期乳癌のQOLが改善

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センチネルリンパ節生検によって早期乳癌のQOLが改善

http://www.cancer.gov/clinicaltrials/results/snb0506
Journal of the National Cancer Institute2006年5月3日号で、センチネルリンパ節生検を行った患者と腋窩リンパ節除去を行った早期乳癌患者の術後のQOLを比較した最初の多施設ランダム化試験の結果が報告された。


全文
2006年5月3日付の国立癌研究所ジャーナル(JNCI)において、臨床試験責任医師は、早期乳癌患者でセンチネルリンパ節生検を受けた患者と定型的腋窩リンパ節郭清術を受けた患者における術後のクオリティオブライフ(QOL)を比較した最初の多施設共同無作為化試験の結果を報告した。

定型的腋窩リンパ節郭清術では腋窩部分のリンパ節を全て摘出する。リンパ節廓清により、かなりの副作用が起こりうるうえに、ほとんどの早期乳癌ではリンパ節転移がみとめられない。センチネルリンパ節生検では、腫瘍側にリンパ系により直接連続しているただ一個のリンパ節に対して転移の有無を検査する。転移が見られない場合、それ以上、リンパ節廓清は行わない。

ALMANAC臨床試験において患者は(1)定型的腋窩リンパ節郭清術を受ける群、または(2)センチネルリンパ節生検後、腋窩リンパ節郭清術(または転移が見られた場合、腋窩への放射線治療)を受ける群の2群に無作為割付された。センチネルリンパ節生検を行う外科医は臨床試験実施施設で特別な訓練を受けた。研究者は副作用および自覚されたQOLに関して各群の評価を行った。

術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月および12ヶ月目において、定型的腋窩治療を受けた患者群で中等度から重度のリンパ浮腫が報告された例は、センチネルリンパ腫生検を受けた患者群に比べ有意に多かった。定型的腋窩治療を受けた患者群ではさらに術後最長12ヶ月までの間感覚消失や神経損傷が多く見られた。患者自身の報告によるQOLは、定型的腋窩治療を受けた患者に比べセンチネルリンパ節生検を受けた患者の方がすべての時点において有意に高かった。

著者は、センチネルリンパ節生検は早期乳癌患者にとって安全かつ効果的な代替治療法であると結論付けた。しかし、著者はまたこの手技が標準治療として受け入れられる前にセンチネルリンパ節生検に続く無再発生存期間および全生存期間に関するデータが必要であると警告している。

(エリザベス 訳・平 栄(放射線腫瘍科) 監修)

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