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METエクソン14変異陽性肺がんに対するクリゾチニブ標的治療

METエクソン14変異は非小細胞肺がん(NSCLC)の分子サブクループの一つの特性であるが、クリゾチニブ(販売名:ザーコリ)によるMET阻害が有効であると、米国ニューヨーク州ニューヨークのスローンケタリング記念がんセンターとワイル・コーネル医科大学のAlexander Drilon医師らが、2020年1月13日にNature Medicine誌で発表されたレターの中で報告した。

METエクソン14変異は、非小細胞肺がんにおける発がんのドライバー遺伝子である。これらの変異は、MET活性の増加、および臨床前(研究段階)のMET阻害への感受性に関連している。クリゾチニブは、METに対して強力な活性を有するマルチキナーゼ阻害薬である。

研究チームは、METエクソン14変異を有する進行非小細胞肺がん患者69人におけるクリゾチニブの抗腫瘍効果と安全性を評価した。

奏効評価可能患者65人における奏効率は32%(95%信頼区間、21~45)であった。奏効は、これらのがんを特徴づける分子多様性とは無関係に観察され、また、METエクソン14変異のスプライス部位領域および変異型、METコピー数の同時増加、または循環腫瘍DNAにおけるMETエクソン14変異検出による差異はなかった。

奏効持続期間中央値は9.1カ月であった(95%信頼区間、6.4~12.7)。

無増悪生存期間中央値は7.3カ月であった(95%信頼区間、5.4~9.1)。

著者らは研究結果を、METエクソン14変異を有する肺がんの分子標的療法でいまだ満たされていないニーズに対応するものであり、非小細胞肺がんのドライバー遺伝子による発がんタイプに応じた分子標的療法の増え続けるリストに加わるものだと結論づけた。

この研究はファイザーにより支援された。

翻訳畔柳祐子

監修川上正敬(肺癌・分子生物学/米国国立がん研究所)

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