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術後ニボルマブは進行メラノーマの3年無再発生存をイピリムマブより優位に延長

術後ニボルマブは、長期無再発生存期間および無遠隔転移生存期間がイピリムマブよりも良好

ニボルマブは、実薬対照薬であるイピリムマブと比較して、ステージ、PD-L1発現レベル、およびBRAF遺伝子変異の有無にかかわらず、ステージ3/4メラノーマ切除後の再発リスクが高い患者の無再発生存期間を優位に延長することが第3相CheckMate 238試験の長期観察結果で示された。本結果は、スペインのバルセロナで開催されたESMO Congress 2019で報告された。

CheckMate 238試験の36カ月間の追跡調査のこの最新結果を発表したのは米国ニューヨーク州NYUランゴーン医療センターPerlmutterがんセンターのJeffrey S. Weber氏。以前報告された調査結果では、ニボルマブが24カ月目に、イピリムマブと比較して高い有効性を示し続けていたことがわかっている。

CheckMate 238試験では、ステージ3B、3Cまたは4のメラノーマを根治切除後の15歳以上の患者が登録された。患者をニボルマブ3mg/kgを2週間ごとに投与する群(453人)と、イピリムマブ10mg/kgを4週間ごとに4回投与し、その後12週間ごとに投与する群(453人)のいずれかに1:1の割合で無作為に割り付けた。投与は、再発または忍容できない毒性が発生するまで、最大1年間継続した。

主要評価項目は無再発生存期間(RFS)である。探索的評価項目には、ステージ3の患者の無遠隔転移生存期間(DMFS)と、有効性を示す可能性があるバイオマーカーが含まれた。

ニボルマブは無再発生存期間を優位に延長
追跡期間中央値36カ月では、ニボルマブ群がイピリムマブ群と比較してRFSを優位に延長していた(ハザード比[HR]0.68、95%信頼区間[CI]0.56–0.82、p<0.0001)。

3年RFS率は、各治療群でそれぞれ58%と45%であった。イベントは、各治療群の患者453人のうち、ニボルマブ群で188件、イピリムマブ群で239件発生した。

ニボルマブはイピリムマブと比較して無遠隔転移生存期間(DMFS)を改善しており、ハザード比[HR]が0.78(95%信頼区間[CI]0.62–0.99)であった。

ステージ、PD-L1発現率、およびBRAF遺伝子変異有無のサブグループで一貫して、無再発生存期間(RFS)が優位に延長

事前に規定したサブグループで解析を実施した。その結果は、36カ月目の母集団全体の調査結果と24カ月目に実施した解析で一貫していた。

いかなるステージにおいても、ハザード比[HR]は、ニボルマブの方がイピリムマブと比較して良好であった。ステージ3Bでハザード比[HR]0.70、ステージ3Cでハザード比[HR]0.68、ステージ4でハザード比[HR]0.71であった。

PD-L1発現率5%以上の患者(ハザード比[HR]0.57、95%信頼区間[CI]0.39–0.83)およびPD-L1発現率が5%未満の患者(ハザード比[HR]0.73、95%信頼区間[CI]0.58–0.92)において、ニボルマブの方がイピリムマブと比較してRFSを改善した。BRAF変異患者(ハザード比[HR]0.79、95%信頼区間[CI]0.59–1.06)およびBRAF野生型患者(ハザード比[HR]0.60、95%信頼区間[CI]0.45–0.80)において、ニボルマブ群の方がイピリムマブ群と比較してRFSが良好であった。

無遠隔転移生存期間(DMFS)の評価でも、同様な患者の特徴においてニボルマブの方が優位であるという結果を示した。ステージ3Bでハザード比[HR]0.78、ステージ3Cでハザード比[HR]0.81であった。PD-L1発現率が5%以上の患者(ハザード比[HR]0.66、95%信頼区間[CI]0.41–1.06)およびPD-L1発現率が5%未満の患者(ハザード比[HR]0.83、95%信頼区間[CI]0.63 –1.10)において、ニボルマブの方がイピリムマブと比較してDMFSを改善した。BRAF変異患者(ハザード比[HR]0.84、95%信頼区間[CI]0.58–1.20)およびBRAF野生型患者(ハザード比[HR]0.75、95%信頼区間[CI]0.53–1.07)において、ニボルマブの方がイピリムマブよりもDMFSを改善した。

ニボルマブとイピリムマブの両方でRFSと相関するバイオマーカー探索
研究者らは、RFSと、腫瘍インターフェロンガンマ遺伝子発現シグネチャー、腫瘍の遺伝子変異量(TMB)、腫瘍CD8+T細胞浸潤、および骨髄由来抑制細胞(MDSC)のレベルとの関連を評価した。36カ月のデータでは、高いTMB、高いインターフェロンガンマ遺伝子発現シグネチャーレベル、高いCD8+T細胞浸潤レベル、および低い骨髄由来抑制細胞(MDSC)レベルはそれぞれ、ニボルマブとイピリムマブの両方でRFSの改善と相関していた。

バイオマーカーの組み合わせによる解析(同様に36カ月のデータを使用)では、高い遺伝子変異量(TMB)とインターフェロンガンマ遺伝子発現シグネチャーレベルは、ニボルマブとイピリムマブの両方でRFSの改善と相関していたことが示唆された。遺伝子変異量(TMB)と骨髄由来抑制細胞(MDSC)レベル、または骨髄由来抑制細胞(MDSC)レベルとインターフェロンガンマ遺伝子発現シグネチャーレベルの組み合わせとRFSの間の相関も観察された。

結論
研究者らは、再発リスクが高いステージ2またはステージ3のメラノーマ患者の36カ月の追跡調査において、ニボルマブがイピリムマブを上回る優れた有効性を示し続けたと結論付けた。この優れた有効性は、ステージ、PD-L1発現率、およびBRAF状態に基づく全サブグループで観察された。

情報開示
本試験は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社による資金提供を受けた。

参考文献:1310O – Weber JS, Del Vecchio M, Mandala M, et al. Adjuvant nivolumab (NIVO) versus ipilimumab (IPI) in resected stage III/IV melanoma: 3-year efficacy and biomarker results from the phase 3 CheckMate 238 trial.

翻訳会津麻美

監修中村泰大(皮膚悪性腫瘍/埼玉医科大学国際医療センター 皮膚腫瘍科・皮膚科)

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