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GP2013が進行期濾胞性リンパ腫でリツキシマブと同等の全奏効率を示す

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GP2013が進行期濾胞性リンパ腫でリツキシマブと同等の全奏効率を示す

欧州臨床腫瘍学会(ESMO)ESMO2017

バイオシミラーGP2013がASSIST-FL 試験で対照医薬品(先発品)リツキシマブと同等の全奏効率を示す

 

前治療歴のない進行期濾胞性リンパ腫患者を対象とした検証的第3相試験、ASSIST-FL 試験で、GP2013-CVP併用療法が全奏効率(ORR)でリツキシマブ-CVP併用療法と同等性を示し、主要評価項目を達成したことが、スペイン、マドリードで開催された欧州臨床腫瘍学会年次総会(ESMO 2017)でASSIST-FL試験の研究者により報告された。

 

リツキシマブはB細胞の表面抗原CD20 を標的とするモノクローナルIgG-1抗体である。このリツキシマブのバイオシミラーであるGP2013は、バイオシミラー開発ガイドラインに従って開発され、臨床試験では関節リウマチですでに同等性が示されている。

 

ポーランド、クラクフにあるJagiellonian University Kraków血液科Wojciech Jurczak 教授と同僚は、前治療歴のない進行期濾胞性リンパ腫患者を対象に、この検証的第3相二重盲検ランダム化比較試験を実施した。

 

本試験(NCT01419665)では、 GP2013-CVP併用レジメンとリツキシマブ(R)-CVP併用レジメンの有効性、安全性、薬物動態(PK)、薬力学(PD)を比較した。有効性の主要評価項目は全奏効率の同等性とし、95%信頼区間[CI]、標準偏差±12%のマージンに基づき判定した。副次的評価項目は検出力を設定せず、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、薬物動態、薬力学および安全性とした。

 

患者629人は各8サイクルのGP2013-CVP併用レジメン(n=314)、またはリツキシマブ-CVP併用レジメン(n=315)にランダムに割付けられ、奏効を示した患者はその後最長2年間、単剤による維持療法を受けた 。全患者のうち314人はGP2013、315人はリツキシマブをベースとした治療を受けた。

 

リツキシマブのバイオシミラーが同等の奏効率を示す

2016年12月31日のデータ締め切り時点までの患者の追跡期間中央値は23.8カ月であった。全奏効率は同等であり、GP2013は87.1%、リツキシマブが87.5%であり、差は–0.40%(95%CI –5.94%, 5.14%)であった。

 

無増悪生存期間と全生存期間の中央値は未到達 だが、無増悪生存率はGP2013が69.9%、リツキシマブが75.9%であり、ハザード比[HR]は1.31 (90%CI 1.02, 1.69)であった。また全生存率はそれぞれ92.6%、 90.8%であり、ハザード比は0.77 (90%CI 0.49, 1.22)であった。

 

Jurczak教授によると、安全性および免疫原性のプロファイルも両剤で同等であった。薬物動態、薬力学のプロファイルも同等であり、第4サイクル初日のCmaxは幾何平均比で1.00(90% CI 0.925, 1.09)であり、末梢B細胞のAUEC0–21dでは0.939 (90% CI 0.845, 1.04)であった。

 

2017年6月、欧州委員会はGP2013 (Rixathon )について、対照医薬品(先発品)リツキシマブの全適応症に対する使用を承認した。

 

結論

バイオシミラーGP2013を先行バイオ製剤リツキシマブと比較した本試験は、主要評価項目を達成し、前治療歴のない進行期濾胞性リンパ腫患者で全奏効率に同等性が示された、と著者は結論づけた。また薬物動態、薬力学、安全性、免疫原性についても両剤の同等性が示された。

 

GP2013はがん治療の医療コストを削減しうる有力な選択肢となり、リツキシマブが奏効する患者の治療が持続可能になりそうだ。

 

スイス、ベリンツォーナにあるOncology Institute of Southern Switzerland(IOSI)のMichele Ghielmini医師は本試験の結果について次のように述べている。「過去20年で、リツキシマブによって、B細胞リンパ腫患者の生存率は30%改善した。バイオシミラーで奏効率に改善がみられれば、無増悪生存期間や全生存期間にも改善がみられるだろうと推測できる。 だが、それを確かめるためにはさらに長期的な観察が必要だ。現時点ではわれわれは当局を信頼し、承認されたリツキシマブのバイオシミラーを安心して処方すればよいだろう」。

 

開示

本試験はNovartisグループ、Sandoz社のHexal AG社から資金提供を受けた。

 

参考文献

994O – Jurczak W, et al. Equivalent Efficacy of a Biosimilar Rituximab and Reference Rituximab in Previously Untreated Adva

原文掲載日

翻訳林 賀子

監修北尾章人(腫瘍・血液内科/神戸大学大学院医学研究科)

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