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NCI研究者ら、メラノーマ治療への免疫療法アプローチの効果を確認

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NCI研究者ら、メラノーマ治療への免疫療法アプローチの効果を確認

NCI Researchers Confirm the Effectiveness of Immunotherapy Approach to Treating Melanoma
(http://cancer.gov/newscenter/pressreleases/melanomaAutologus)
(Posted: 03/31/2005)Steven A. Rosenberg, M.D.率いるNational Institute of Healthの一部門であるNCIの研究者チームは、前の治療に奏効しなかった進行したメラノーマ患者が、新しい免疫療法によって腫瘍サイズが著しく縮小することを発見した。


国立衛生研究所の一部である国立癌研究所のSteven A. Rosenberg博士主導による研究者のチームが、以前の治療で効果のなかった黒色腫の患者が新しい免疫治療を受けた結果、癌の大きさの顕著な縮小が見られたことが確認されました。この免疫治療は化学療法と、患者自身(自家移植)の活性化したリンパ球の再導入の組み合わせからなっています。 自家移植リンパ球は患者から採取された白血球で、腫瘍を攻撃するよう活性化または再教育され、患者に再導入されます。この療法が有望な点は、存在する腫瘍を効果的に治療するのに患者自身の免疫システムが使われるということです。 結果はJournal of Clinical Oncology*の2005年4月に報告されました。

「これらの結果は2002年にScienceで発表された我々の最初の結果を確認するものです。」と、Rosenberg博士は言いました。 2002年**に発表された結果は最初13名の患者母集団によるものであり、今度の新たな結果はおよそ3倍の患者数によるものです。

黒色腫が全身に転移した35人の患者が試験に選ばれました。患者は、標準治療での効果が無く、腫瘍が増加し続けていました。 患者から血液が採取され、腫瘍を攻撃できる血液中の白血球の一種のリンパ球が血液中から分離されました。次に、患者は化学療法薬シクロホスファミドで2日間治療を受け、5日間のfludarabine投与を受けました。血液循環の中に再導入された、新たに活性化された抗腫瘍作用のあるリンパ球が、もともと血中で循環しているリンパ球と競合しないようにリンパ球の数を減らすために抗癌剤が用いられます。

7日間の化学療法の後に、患者は抗腫瘍活性の高まった自分のリンパ球の投与を受けました。 患者は、腫瘍と戦う細胞を成長させ増殖させる、体内で作られるタンパク質である高用量インターロイキン-2(IL-2)の投与も受けました。

この試験における35人の患者の内、18人(51%) は体内の様々の部位(肺、肝臓、リンパ節、脳、皮膚)に存在する腫瘍の量の減少が見られました。他の8人の患者が混合又は、わずかな奏効を示しました。改善を示した18人の患者では、15人が2ヶ月から2年以上部分寛解が継続しました。腫瘍の完全な消滅が見られた3人(9%)の患者がいたのは、注目に値します。 これらの黒色腫患者が標準治療法や化学療法に対し反応が見られていなかったので、この結果は特に重要です。

13人の患者が、療法からの奏効後に再発し、体内の以前と同じ場所あるいは新しい部位に腫瘍を発生しました。この試験ではこの治療に関連した死亡はありませんでした。 感染と戦う白血球の減少で7人の患者に感染症がおこりました。 化学療法と高用量IL-2の投与による副作用は容易に管理可能でした。

用が他の療法で反応がない患者の転移性、黒色腫の腫瘍に効果があることが立証されました。「従来の治療法に奏効が見られない黒色腫患者が自分の免疫細胞を使用する治療により生存の延長が得るかもしれないことが示唆され、この試験の結果で可能性がでてきました。」研究の共同実施者、Mark Dudley博士は言いました。

(HAJI 訳・平 栄(放射線腫瘍科) 監修)

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