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リツキシマブ (Rituxan ) は、マントル細胞リンパ腫の奏効率を上げる

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リツキシマブ (Rituxan ) は、マントル細胞リンパ腫の奏効率を上げる

米国国立がん研究所(NCI) 臨床試験結果

Rituximab (Rituxan ) Improves Response Rate in Mantle Cell Lymphoma
(2004/6/5)マントル細胞リンパ腫の初回治療で、標準治療(CHOP療法)単独より、標準治療にリツキシマブを併用することで、著しく高率の患者において腫瘍の縮小、消失が見られたとニューオーリンズのASCO会議で発表された。

 

要約
マントル細胞リンパ腫の初回治療の標準化学療法にリツキシマブを加えることにより、標準化学療法(CHOP)より著しく有意に腫瘍を縮小または消失させました。この治療法が全生存期間を延長するかどうか示すには、さらなる試験が必要です。

 

出典  American Society of Clinical Oncology (ASCO) annual meeting, New Orleans, June 5, 2004.

 

背景
リツキシマブは非ホジキンB細胞リンパ腫のさまざまな型に広く用いられます。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(この疾病の最も一般的な型)の初回治療に有効であることが知られており、また他の型においてもセカンドライン治療(初回の治療が効果がなかった、もしくは効果がなくなった場合の治療)に有効だと証明されています。しかし、マントル細胞リンパ腫などのほかの多くのリンパ腫において初回治療(ファーストライン治療)にこの薬を用いることが有効かどうかはまだ試験中です。マントル細胞リンパ腫は悪性度の高い型の疾病で、しばしば化学療法に抵抗性で、生存期間の中央値は診断後3~4年とされています。

 

リツキシマブはFDAによって初めて承認されたモノクロナール抗体で、B細胞表面にあるCD20蛋白質をターゲットとしています。その蛋白質に結合することによって癌細胞が破壊されます。

 

試験
122人の患者がランダムに2つのグループに分けられました。1つの群は標準治療のCHOP療法(サイトキサン、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)を、もう1つはCHOP療法+リツキシマブを受けました。

 

この試験の研究チームの責任者はドイツのミュンヘンにあるLudwig-Maximilians 大学のWolfgang Hiddemann医学博士です。

結果
CHOP+リツキシマブを投与された患者のうち完全寛解に至ったのは34%で、CHOPのみの患者では7%でした。リツキシマブを投与された患者の大多数(94%)が完全寛解または部分寛解に至ったのに対し、CHOP療法のみでは74%でした。

 

副作用はリツキシマブ群のほうが幾分深刻で、免疫機能に重要な細胞の抑制がしばしばみられました。しかし、重症な感染症を起こす率は、リツキシマブ投与群で7%であり、CHOP療法のみの群の5%より少し高いだけでした。

 

「この有益な治療は、副作用という代償は全くないと言えるだろう。」と、Hiddemanは述べています。

 

制限事項
この試験では、リツキシマブ+CHOPの群がCHOPのみの群より長く生存したかどうかは示されていません。また、この結果は非ホジキンリンパ腫の中でもより少ない型のマントル細胞リンパ腫の患者対象に限られています。

 

コメント
最近報告されたほかのリツキシマブの試験に加えて発表されたこれらの結果から、この療法がファーストライン治療にさらに多く用いられるでしょう。今後ますます広まる療法になるでしょう。」とニューヨークシティにあるニューヨーク大学医学部Howard S. Hochster医師は述べています。  

 

 (野中希 訳・林 正樹(血液・腫瘍科) 監修)

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