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2011/07/12号◆メディケア・メディケイドセンター(CMS)情報「前立腺癌患者に対するプロベンジ治療、メディケアの保険適応に」

  • 2011年7月20日

    同号原文

    NCI Cancer Bulletin2011年7月12日号(Volume 8 / Number 14)

    日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~

    PDFはこちらからpicture_as_pdf

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    ◇◆◇ メディケア・メディケイドセンター(CMS)情報 ◇◆◇

    前立腺癌患者に対するプロベンジ治療、メディケアの保険適応に

    メディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)は、前立腺癌に対する自己由来細胞免疫療法であるsipuleucel-T[シプロイセルT](市販名:プロベンジ[Provenge])にかかる費用を、メディケア受給者へ補填すると発表した。6月30日に発表された医療保険給付金の決定(National Coverage Determination;NCD)文書で、CMSは米国食品医薬品局(FDA)が承認した適応において、シプロイセルTによる治療の有効性は十分に裏付けられているとする旨を表明した。FDAの承認した適応とは、疾患による症状がほとんどないか皆無である転移性前立腺癌男性患者への治療である。

    シプロイセルT は、IMPACT試験と呼ばれる第3相臨床試験の結果に基づいて、2010年4月FDAに承認された。患者自身の白血球から調整した細胞を用いた治療により、転移性のホルモン不応性前立腺癌患者男性の全生存期間の中央値を、プラセボ投与の対照群よりも4.1カ月延長させることが本試験で示された。また、シプロイセルTによる重篤な副作用はほとんど認められなかった。

    当局の説明によれば、メディケアを提供する地域の保険業者すべてがこの治療を保険適応とする予定であるのかという質問が寄せられたため、CMSは昨年、米国全国保険適用範囲分析会議(National Coverage Analysis;NCA)を設置した。

    NCDがなければ、この治療を保険適応範囲内とするか否かは、地方のメディケアを扱う業者に決定権がある。シプロイセルTによる治療は、4〜6週間に3回のワクチン接種が行われ、その総費用は93,000ドルである。

    2010年11月、メディケア諮問委員会は、シプロイセルTを保険適応範囲内とすることへの支持を表明した。転移性のホルモン不応性前立腺癌患者に対しては、他に3つの治療法が承認されている。化学療法治療薬ドセタキセル(強い毒性があり、使用をためらう患者も多い)、ドセタキセルが無効な進行性の前立腺癌男性患者に対して昨年FDAの承認を得たカバジタキセル(Jevtana)、今年初めに同適応に対して承認されたアビラテロン(Zytiga)である。

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    濱田 希 訳
    榎本 裕(泌尿器科/東京大学医学部付属病院) 監修
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