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慢性疾患としての癌に焦点をあてた研究

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慢性疾患としての癌に焦点をあてた研究

2011年6月5日

慢性疾患としての癌に焦点をあてた新しい研究結果が本日、米国臨床腫瘍学会(ASCO)の第47回年次総会の記者会見で発表された。

 

「私たちの癌生物学に対する理解が深まることにより癌患者の生存期間がますます長くなっている」とニュース会見司会者であるスローンケタリング記念がんセンター(ニューヨーク)胸部腫瘍科長Mark G. Kris医師と胸部腫瘍分野主任教授 William and Joy Ruane氏は述べた。「本日ここで発表する2件の試験は2種の癌において生存期間が改善したことを報告し、別の2件の報告は癌サバイバーが増え続けていることで生じてきた問題について我々に新しい見識を与える。」

 

記者会見で紹介された研究は以下の通りである。

 

  • ランダム化試験にて亜麻仁(訳者注:亜麻科植物の種子)はホットフラッシュを軽減しないことが判明:週に28回以上ホットフラッシュを経験すると答えた閉経後の女性を対象としたランダム化第3相試験において、亜麻仁はホットフラッシュの軽減に無効であることが明らかになった。本試験は乳癌の既往歴のある女性と既往歴のない女性を対象とした。

 

  •  腫瘍内科医と比べて癌サバイバーのケアについてのトレーニングが不足していることに家庭医が強い懸念を示した:乳癌や大腸癌サバイバーのケアにおいて家庭医(PCP)と腫瘍内科医(MO)の間にどのような認識の相違があるかについての初めての全国調査が行われた。これによると、家庭医は腫瘍内科医と比較すると医療過誤防止として頻繁に検査や処置を行うと報告する傾向が有意に高いことが明らかになった。更に、家庭医は乳癌や大腸癌サバイバーの健康上のニーズに応えるための適切なトレーニングを受ける機会が不足していることに関して懸念していると報告することが多かった。

 

  •  維持療法としてペメトレキセドによる治療を継続すると進行肺癌患者の無増悪生存期間が改善:初回治療として化学療法剤ペメトレキセド(アリムタ)を含む化学療法を受けた扁平上皮癌を除く進行非小細胞肺癌患者において、維持療法としてペメトレキセド投与を継続した方が無増悪生存期間(PFS)が改善することが、ランダム化第3相試験で示された。

 

  •  3年間のイマチニブ療法によりハイリスクGISTの生存期間が改善:前向きランダム化多施設共同第3相試験において、ハイリスクの消化管間質腫瘍(GIST)患者の手術後にイマチニブ(グリベック)を3年間投与した場合、1年間の投与と比較して全生存期間および無再発生存期間が改善することが明らかになった。この結果により、3年間投与が再発の危険性があるGIST患者に対する新しい標準治療になると思われる。

 

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張 知子 訳
田中文啓(呼吸器外科/産業医科大学教授)監修
監修
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原文

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