癌サバイバーの隠れたコスト:生存期間の延長とともに癌患者の破産率が上昇することが示された/フレッドハッチンソン癌研究センター | 海外がん医療情報リファレンス

癌サバイバーの隠れたコスト:生存期間の延長とともに癌患者の破産率が上昇することが示された/フレッドハッチンソン癌研究センター

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癌サバイバーの隠れたコスト:生存期間の延長とともに癌患者の破産率が上昇することが示された/フレッドハッチンソン癌研究センター

診断を受けてから5年間の破産率は平均すると4倍に上昇

シカゴ-2011年6月6日-ワシントン州西部の14年間分の成人癌症例登録データ約232,000件を連邦破産裁判所の報告書と関連づけて解析したところ、生存のための隠れたコストが明らかになった。生存期間の延長とともに破産率が上昇しているのだ。

「癌と診断された患者は、収入が途絶え治療関連で財布から出ていくお金が増えるので、大きな金銭的ストレスに直面するのかもしれません」と、この研究を率いた医療経済学者でありフレッドハッチンソン癌研究センターの内科医でもあるScott Ramsey医学博士は述べた。「平均して破産率は診断後の5年間で4倍になります」。Ramsey博士は2011年6月6日にシカゴで行われた米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次総会でこの報告を行った。

一般集団と比較すると癌患者では破産率が診断後1年で約2倍に増加しており、破産に至るまでの期間の中央値は診断後2.5年であることがこの研究から明らかになった。

「癌患者の破産リスクはあまり知られていません。これまでの研究は、個々の破産者が破産申告のうち医療関連事由を自己報告することによって行われてきました」とハッチンソンセンターの公衆衛生科学部に所属するRamsey博士は述べた。「癌と破産について、反論の余地のない2種類の政府記録を関連づけることにより、金銭的な破産リスクが癌の種類、治療、その他の要因によってどれほど違ってくるのかを解明できました」。

研究に向けてRamsey博士らは、ワシントン州の癌登録データとワシントン州西部の13郡の連邦破産裁判所の記録を関連づけた。研究者らは初めて癌の診断を受けてからの破産率を算出し、発症数の多い癌に罹患した患者の破産率を上昇させる要因を確定した。

破産率が癌の種類によって大きく変わることがわかった。肺癌、甲状腺癌、白血病/リンパ腫の患者では破産リスクが高くなる。対照的に、メディケアに加入していることの多い65歳超の患者では、年齢層の低い患者と比べて破産リスクは大幅に低かった。研究者らは癌患者の破産率が米国の金融危機以降、顕著に増加していることも見いだした。

ハッチンソンセンター公衆衛生科学部のRamsey博士らは、ワシントン大学の研究者とともに、シアトルの米国連邦破産裁判所(ワシントン州西地区)と協力してこの研究を行った。

米国国立癌研究所は本研究に対する資金提供を行った。

メディア向け連絡先

Kristen Woodward

フレッドハッチンソン癌研究センター

(206) 667-5095

kwoodwar@fhcrc.org

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フレッドハッチンソン癌研究センター

フレッドハッチンソン癌研究センターでは、多職種で構成される国際的に著名な科学者や人道主義者のチームが一丸となって、癌、HIV/AIDS、その他の疾患の予防、診断、治療を行っています。3人のノーベル賞受賞者を含むわれわれの研究者は、健康、知識、希望への飽くなき探求心と情熱を各々の研究に注ぎ、さらに世界へ届けてます。詳細な情報に関しては、www.fhcrc.orgをご覧ください。

フレッドハッチンソン癌研究センター

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窪田 美穂 訳
佐復 順子 監修
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