2011/06/14号◆FDA最新情報 | 海外がん医療情報リファレンス

2011/06/14号◆FDA最新情報

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2011/06/14号◆FDA最新情報

同号原文

NCI Cancer Bulletin2011年6月14日号(Volume 8 / Number 12)

日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~

PDFはこちらからpicture_as_pdf

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FDA最新情報

・日焼け止め剤の表示変更をFDAが発表
・血圧降下剤と癌の関連は認められない
・乳房サーモグラフィはマンモグラフィの代用にならないとFDAが警告

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日焼け止め剤の表示変更をFDAが発表

米国食品医薬品局(FDA)は、日焼けの防止効果に加えて、皮膚癌や早期皮膚老化のリスクを低下させる効果を持つ製品を消費者にわかりやすく伝えるために、有効性に関する最新基準に適合する日焼け止め製品には新しい情報を表示できるようになると発表した

紫外線A波(UVA)および紫外線B波(UVB)からの保護効果においてFDAの検査を合格した日焼け止め剤は、「広域スペクトル(broad spectrum)」と表示することが規制により認められている。UVAおよびUVBは、日焼け、皮膚癌、早期皮膚老化の一因となる。日焼けは主にUVB放射線により生じる。

新規定では、広域スペクトルおよび日焼け防止指数(SPF)15以上と表示される日焼け止め剤の製造業者は、その製品が日焼け予防に効果があることとともに、皮膚癌および早期皮膚老化リスクを低下させることを記載できる。SPF値が2~14でFDAの検査を合格した製品は広域スペクトルと表示できるが、製造業者はこれらの製品が皮膚癌や皮膚老化のリスクを低下させると記載することはできない。

広域スペクトルでない製品、または広域スペクトルであるがSPFが2~14の製品には、皮膚癌や早期皮膚老化の防止に役立つことは明らかになっていないと述べた警告文を記載しなくてはならない。

日焼け止め剤に関する詳細情報はFDAのウェブサイトで入手可能。

血圧降下剤と癌の関連は認められない

FDAは31件のランダム化臨床試験のデータを再検討した結果、高血圧の治療に使用されるアンジオテンシン受容体遮断薬(ARBs)は癌のリスクを上昇させないと結論した。

FDAは昨年7月、約62,000人が参加した5件のランダム化臨床試験の公表された分析結果から、ARBs服用患者での癌のリスクが、わずかだが統計的有意に上昇したことが確認されたため、ARBsの安全性に関して再調査を行うと発表した。

約156,000人が参加した31件の試験についてFDAがより包括的な分析を行ったところ、ARBs服用患者で癌リスクの上昇は認められなかった。また、FDAによる分析ではARBsと癌関連死との関連性を示す証拠は見つからなかった。

詳細情報はFDAのニュースリリースを参照のこと。

乳房サーモグラフィはマンモグラフィの代用にならないとFDAが警告

FDAは女性や医師に対し、乳癌検出の独立した手段としてサーモグラフィが有用であるという主張に惑わされないように勧告している。サーモグラフィは、人体の表面付近の熱および血流のパターンを認識する、赤外線を使用した技術である。

「サーモグラフィ装置を単独で使用した場合、乳癌や他の乳房疾患の早期発見を含め、何らかの健康状態に対して有効な検診手段となることを示す妥当な科学的データをFDAは認識していない」と6月2日発行の警告で当局は述べている。

今年になって現在までに、当局は開業医とサーモグラフィ装置の製造業者に対し、サーモグラフィ技術がマンモグラフィの代用になり得るという主張について、3通の警告書を発行している。

「治療可能な時期である初期に乳癌を検出するには、マンモグラフィが依然として最も有効な検診方法です」とFDA医療機器・放射線保健センターのDivision of Mammography Quality and Radiation Programs室長であるDr. Helen Barr氏はプレスリリースで述べている。

「マンモグラフィが乳癌検出に有効であるという証拠は数多くありますが、サーモグラフィがその代用となり得るという証拠は全くありません」とBarr氏は続ける。

サーモグラフィ装置は、乳癌検出の補助的または追加的手段としての使用がFDAによって認可されている。治療や診断検査の有効性を証明するための最適な判断基準であるランダム化臨床試験では、これまでサーモグラフィの乳癌検出能の評価は行われていない。

【下段画像下キャプション訳】サーモグラフィは、人体の表面上や表面付近の熱や血流のパターンを示す赤外線画像(左)を生成する。マンモグラム(右)は乳房のX線画像であり、癌性の腫瘤が白く表示される。(画像提供:FDA) [画像原文参照

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川瀬 真紀  訳
北村 裕太(農学/医学) 監修
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