ドセタキセルとホルモン阻害薬との併用で転移性前立腺がんの生存率が劇的に改善/ダナファーバー癌研究所 | 海外がん医療情報リファレンス

ドセタキセルとホルモン阻害薬との併用で転移性前立腺がんの生存率が劇的に改善/ダナファーバー癌研究所

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ドセタキセルとホルモン阻害薬との併用で転移性前立腺がんの生存率が劇的に改善/ダナファーバー癌研究所

2015年8月5日

新たに転移性ホルモン感受性前立腺がんの診断を受けた患者では、2つの薬剤を同時に開始するほうが、2番目の薬剤の投与をがんが増悪し始めるまで遅らせる場合よりも、生存率が劇的に改善することがダナファーバー癌研究所の研究者が行った臨床試験の結果から明らかになった。

New England Journal of Medicine誌に掲載された報告によると、化学療法剤ドセタキセルによる6コースの治療をホルモン阻害薬と一緒に受けた患者の生存期間中央値は57.6カ月であり、ホルモン阻害薬だけを投与された患者の44カ月という生存期間よりも1年以上延長した。また、がんが増悪するまでの期間の中央値は単独療法では11.7カ月であったが、当初から2剤を併用することにより 20.2カ月に延長した。

790人の患者が参加した多施設第3相試験により「新たに診断された転移性ホルモン感受性前立腺がん患者の生存期間を延長する治療戦略が初めて明らかになりました。1940年代以降、こうした患者に対して医師が一般的に行っていた治療法は、今回の多施設試験の結果によって変わることになるでしょう」と、ダナファーバー癌研究所、Lank Center for Genitourinary OncologyChristopher J. Sweeney医学士は話している。

Sweeney氏はすでに20146月の米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会においてこの試験の初期成績を報告しているが、その良好な結果のため、この新規の治療法は数名の医師により実践されている。その後、2015年のASCO年次集会において、STAMPEDE試験により確証的なデータが提示された。これらの結果とNEJM誌に発表された新たな報告をあわせて、「治療ガイドラインを世界中で更新するために必要な最後のピースがそろいました」と、Sweeney氏は述べている。

数十年間にわたり、この一群の前立腺がん患者をホルモン阻害剤で治療し、ホルモン阻害剤が無効になるまで、平均すると3年間、化学療法を保留することが標準的治療法とされてきた。

この新規の試験はECOG-ACRIN Cancer Research Groupにより計画、実行され、Sweeney氏の仮説である、最初からホルモン療法に化学療法を加えることにより、腫瘍細胞がもつ損傷修復力を障害し、耐性発現を遅らせることができるかもしれないという点が検証された。

本報告書の筆頭著者はRutgers Cancer Institute of New JerseyRobert S. DiPaola医師である。

本研究は、Public Health Service GrantsNational Cancer InstituteNational Institutes of HealthおよびDepartment of Health and Human Servicesによる資金提供を受けている。

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小縣正幸 
榎本 裕(泌尿器科/三井記念病院)監修
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原文

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