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2011/05/31号◆FDA最新情報「膵臓神経内分泌腫瘍の治療にスニチニブを承認」
- 2011年6月7日
同号原文|
NCI Cancer Bulletin2011年5月31日号(Volume 8 / Number 11)
~日経BP「癌Experts」にもPDF掲載中~
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◇◆◇ FDA最新情報 ◇◆◇
膵臓神経内分泌腫瘍の治療にスニチニブを承認
米国食品医薬品局(FDA)は、手術による切除不能または転移性の膵臓神経内分泌腫瘍(PNET)患者の治療のために、スニチニブ(スーテント)を承認した。これは本疾患に対して同月内で2番目の新薬承認であり、FDAは5月初旬にPNET治療に対しエベロリムス(アフィニトール)を承認している。
FDAの今回の承認は、スニチニブ投与を受けた患者は、プラセボ投与患者に比べ当該疾患が転移あるいは悪化することなく、より長く生存したという試験結果に基づいている。この無増悪生存期間の中央値は、それぞれ10.2カ月と5.4カ月であった。 スニチニブは細胞増殖および腫瘍血管形成を阻害する小分子チロシンキナーゼ阻害薬である。多く報告されている副作用として、下痢、嘔吐、疲労、高血圧、腹痛、口内炎、好中球減少などがあげられる。FDAは進行期の腎臓癌および消化管間質腫瘍の治療に対してもスニチニブを承認している。
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滝川 俊和 訳
林 正樹(血液・腫瘍内科/敬愛会中頭病院) 監修
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