「標的」生検により高リスク前立腺癌の検出効率が上昇/キャンサーリサーチUK | 海外がん医療情報リファレンス

「標的」生検により高リスク前立腺癌の検出効率が上昇/キャンサーリサーチUK

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「標的」生検により高リスク前立腺癌の検出効率が上昇/キャンサーリサーチUK

キャンサーリサーチUK    

2015年1月29日木曜日                                                                                                      

米国で実施された臨床試験の結果から、「高リスク」前立腺癌の検出において、試験的な生検法は従来の生検法より効率がよいと考えられる。

本試験の結果が大規模試験で確認されれば、不必要かもしれない侵襲的検査を受ける男性の数を減らせる可能性がある。

「標的」生検では、現行の生検法に比べてより正確な検体採取を確実にするため、超音波検査とMRIの組み合わせを用いている。

標的生検が実際に従来生検より有用であるか否かを明らかにするために、20072014年に米国メリーランド州ベセスダの国立衛生研究所(NIH)の米国国立癌研究所(NCI)で実施した臨床試験に男性1,003人を登録した。

本試験に登録された男性は、他の予備検査[前立腺特異抗原(PSA)の高値または直腸診の異常所見]により前立腺癌が疑われる結果がすでに出ている男性であり、これまでに実施した生検で陰性であった男性を多く含んでいた。

前立腺癌が疑われる領域を明らかにするための画像検査を行った後に、標準生検と標的生検の両方を実施し、この2通りの生検法を比較した。

Peter Pinto医師とMinhaj Siddiqui医師が率いる研究チームは、この2通りの生検法について個別の成績に加えて、組み合わせたときの成績も検討した。

全ての前立腺癌の検出において2通りの生検法は同様の結果を示し、標準生検では469人、標的生検では461人で前立腺癌が検出された。また、参加者の2/32通りの生検法は同じ結果を導き出した。

しかし、高リスク前立腺癌の検出に関しては、標的生検による検出数は標準生検より30%多かった(173個対122個)。

また、低リスク前立腺癌の検出に関しては、標的生検による検出数は標準生検より少なかった。

キャンサーリサーチUKの前立腺癌専門医であるMalcolm Mason教授は、侵襲的な生検を不必要に実施される男性の数を減らす努力において、この知見は心躍る進展を示すものである、と述べた。

Mason教授は以下のコメントを付け加えた。
「本法の有用性を大規模試験で確認する必要があります。しかし、高リスク前立腺癌を進行が遅く害の少ない低リスク前立腺癌と区別できることは、男性が不必要な侵襲的生検を受けなくてすむようになるための重要なステップです」。

「今のところ、このような差を検出することはできません。そのため、試験段階のアイデアですが、今回の知見はきわめて興味深く、面白いものです」。

「この研究の次のステップとして、この組み合わせが実際に患者に有益性をもたらすことを確認するため、より多くの男性を対象に比較臨床試験を実施する予定です」。

本試験はJAMA誌に発表された。

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永瀬 祐子 訳
榎本 裕(泌尿器科/三井記念病院) 監修
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原文

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